イギリス冒険小説の大家

ギャビン・ライアル
(Gavin Lyall)

「深夜プラス１」
（1965年）
（早川書房）

　イギリスの推理小説家で冒険小説の大家として知られています。

　バーミンガムに生まれ、1951年から２年間イギリス空軍少尉として兵役についた後、大学に進学し、雑誌記者・ＢＢＣの映像ディレクター・航空記者を経て、1961年に空軍パイロット時代の経験をもとに書き上げた「ちがった空」でデビューします。

　その魅力は彼の創造するキャラクターが、社会のモラルからは外れてはいるが自分だけの倫理観を頑固なまでに持っていて、しかも飛行機の操縦や銃器のプロフェッショナルであるというところにあります。

　１人称による語り口と綿密に練られたプロット、ストーリー展開の妙によりイギリス冒険小説界の第一人者としての地位を確立しました。

　また1980年になるとシリーズ・キャラクターを登場させ、SASの元将校マクシム少佐やランクリン大尉の活躍するスパイ小説のシリーズを手掛けるなど、作風に大きな変化がみられるようになりました。

■作家ファイル■

出身地

イギリス、バーミンガム

学歴

ケンブリッジ大学ペンブルック・カレッジ卒

生没

1932年5月9日～2003年1月18日（70歳）

作家としての経歴

1961

冒険小説「ちがった空」でデビュー

1964

冒険小説長編「もっとも危険なゲーム」でイギリス推理作家協会（ＣＷＡ）賞のシルヴァー・ダガー賞を受賞

1965

冒険小説長編「深夜プラス１」で英国推理作家協会（ＣＷＡ）賞のイギリス作品賞を受賞

1967

この年から1968年にかけて、ＣＷＡ会長に就任

シリーズ探偵

英国陸軍特殊部隊ＳＡＳの元将校ハリイ・マクシム少佐 (Harry Maxim)
ランクリン大尉 (Captain Ranklin)（1910年代が舞台の歴史スパイ小説）

代表作

「もっとも危険なゲーム」
「深夜プラス１」

ランキング

ＥＱアンケート24位
ハヤカワベスト100・９位

■著作リスト■

１　ハリイ・マクシム少佐登場作品リスト

スパイ小説

２　ランクリン大尉登場作品リスト

1910年代が舞台のスパイ小説

３　その他の作品

【長編】

冒険小説

【ノンフィクション】

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