「あなたはタバコがやめられる」で有名な不可能犯罪作家
シャーロキアンとしても知られるアメリカの本格推理小説家。
奇術師探偵グレート・マーリニもののクレイトン・ロースンやミステリ評論家としても名高いアントニー・バウチャーとともに、ハードボイルド全盛のアメリカにおいてトリック中心の作風にこだわり続けて本格ミステリ作品を書き続けた作家たちの一人です。
ミシガン州デトロイトに生まれ、大学卒業後に〈タイムズ〉紙デトロイト支局での10年間の記者生活を経て〈ライフ〉誌の編集者となり、その傍らミステリー小説をパルプ・マガジンに書き始めます。
ミステリ作家として注目を集めたのは1948年に発表した処女長編「ワイルダー一家の失踪」からで、この作品は不可能犯罪の巨匠ジョン・ディクスン・カーばりの怪奇趣味や不可能犯罪、そして密室・人間消失トリックを用いて本格ミステリファンや評論家の間で評判となりました。
またミステリ以外でも、1951年に禁煙について書かれたノンフィクション作品「あなたはタバコがやめられる」を発表してベストセラーを記録しています。
他にもミステリ創作法を集めたアンソロジー「ミステリー・ライターズ・ハンドブック」(1956)を編纂したり、1967年にはアメリカ探偵作家クラブ(MWA)の会長を務めるなど、幅広い分野で活躍をしました。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | ワイルダー一家の失踪 | 1948 | HPB104 | ハーバート・ブリーンのデビュー作 |
2 | 夜の闇のように | 1949 | HPB322 | |
3 | もう生きてはいまい | 1950 | HPB133 | |
4 | 時計は十三を打つ | 1952 | HPB291 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 生きている痕跡 | 1960 | HPB655 | |
2 | The Traces of Merrilee メリリーの痕跡 |
1966 | 論創社 論創海外ミステリ86('09) |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 真実の問題 | 1956 | HPB354 | 警察小説 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Nine Hours Late on the Opening Run 延着九時間 (一番バス九時間おくれ) |
1957 | EQMM'61.5 宝石'58.5 |
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2 | Then They Come Running やがて走りくる人々 |
EQMM'59.9 | ||
3 | Case of the Hooded Hawk 隠された自動車 |
1959 | EQMM'63.11 | |
4 | Incident at Mardi's 芝居はかねてから |
1966 | HMM'80.2 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | The Mystery Writers' Handbook ミステリー・ライターズ・ハンドブック |
1956 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | あなたはタバコがやめられる | 1951 | HPB(ポケット・ブックス)1001 早川書房('63) |
ノン・フィクション ベストセラー、返金保証つき |
2 | How to Stop Drinking あなたはお酒がやめられる |
1958 | 早川書房('59) |