イギリスの女性推理小説家で、父親は作家で母親は女優という家柄に生れます。オックスフォード大学で法律を学び法廷弁護士を務めた後ロイド銀行の法務部に勤務します。
ミステリ作家としてデビューしたのは1981年、「かくてアドニスは殺された」という作品で、イギリスミステリの特徴ともいえる深い文学的教養に裏打ちされた独特のユーモアとウィットに溢れた文体が特徴的です。
また一字一句にまで神経を尖らせて書上げたという緻密なプロットも読者を唸らせます。こういった丁寧に作られた作品はそのため数こそすくないもののどれも秀作揃いで、1989年には「セイレーンは死の歌を歌う」でアンソニー賞も受賞しています。
彼女の作品で探偵役を務めるのは年齢も性別も不明という珍しい探偵のヒラリー・テイマー教授で、ワトスン役の教え子5人の話を聞いて事件を解決していくという安楽椅子探偵の典型的な形といえます。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 完璧な殺人 (完全殺人) |
1991 | 早川文庫178-1 HMM'92.11-'93.3 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | かくてサラ・コードウェルは語った | HMM'91.9 |