イギリスの推理小説家。16歳の頃から小説を書き始め、数多くの短編と長編作品を発表しますが、彼の名声を一躍高めたのは国籍不明の謎の美女モデスティ・ブレイズがアクションに謎解きにと華々しく活躍するシリーズを発表してからでした。
この〈モデスティ・ブレイズ〉シリーズは1961年頃から構想が練られ、最初は新聞連載の漫画の中で、オドンネルの構想した物語を漫画家ジム・ホルダウェイが活劇漫画として描くという形で発表されました。
発表されるやいなやたちまち熱狂的な支持を集め、それを受けてオドンネルの筆で今度は活字としてシリーズ作品を発表するようになります。
そして1965年、小説としては第1作目となった長編「唇からナイフ」が発表されるとこれも大人気となり、アメリカ、フランス、イタリア、ドイツ、フィンランド、デンマーク、オランダ、スウェーデン、スペイン、ポルトガルなどでも翻訳・刊行され、翌1966年にはイタリアの女優モニカ・ヴィッティ主演で映画化もされ、日本でも公開されています。
美女スパイモデスティのキャラクターの魅力と、著者オドンネル自身も造詣が深いという日本の柔道や空手の技を駆使したアクションがストーリーに華を添え、物語をよりスリリングな雰囲気に仕立て上げているのが人気の秘密といえるかもしれません。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Tregaron's Daughter | 1971 | - | |
2 | Moonraker's Bride | 1973 | - | |
3 | Kirkby's Changeling (米 Stranger at Wildings) |
1975 | - | |
4 | Merlin's Keep | 1977 | - | |
5 | The Capricorn Stone | 1979 | - | |
6 | The Long Masquerade | 1981 | - | |
7 | A Heritage of Shadows | 1983 | - | |
8 | Stormswift | 1984 | - | |
9 | Golden Urchin | 1986 | - |
【参考】 海外サイト「CRIME & MYSTERY FICTION」様