アルゼンチンの合作コンビで、文学者としても世界的に有名なボルヘスと、SF・幻想小説の分野で活躍していたビオイ=カサーレスの二人が書き上げた短編シリーズに登場するキャラクター。
ホームズ期の探偵で盲目という闇の中に閉じ込められながらもそのハンディを克服して名声を博したマックス・カラドスにならって、牢に閉じ込められてしまった名探偵というのを思いついたのが誕生のきっかけだったといいます。
見に覚えの無い殺人の罪で21年もの長い間懲役刑に服している元理髪店の主人ドン・イシドロ・パロディが、273号独房から一歩も出ることなく話を聞いただけでたちまち事件を解決していくという、まさに安楽椅子探偵の典型といえるシリーズです。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 | |
1 | ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件 | 1942 | 岩波書店('00) | ||
1 | 世界を支える十二宮 | ||||
2 | ゴリアドキンの夜 | ||||
3 | 雄牛の王 | ||||
4 | サンジャコモの計画 | ||||
5 | タデオ・リマルドの犠牲 | ||||
6 | タイ・アンの長期にわたる探索 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 死のための計画 | 1946 | - | B・スアレス=リンチ名義 |
【参考】「ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件」(岩波書店)