タイトル | 薔薇は死を夢見る |
||
原題 |
Deadheads | ||
発表年 |
1983 | ||
著者/訳者/解説 |
レジナルド・ヒル/嵯峨静江/嵯峨静江 | ||
カバーデザイン |
佐藤茂明 | ||
ページ数 |
321 | ||
あらすじ(解説文) |
|||
出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ1459 |
アルダーマン老人はパトリック少年を忌み嫌っていた。姪の若気の過ちでできた私生児という生立ち、11歳の少年に似合わぬ無表情な顔つきに我慢ならなかったのだ。だがその日のパトリックは、珍しく興味深げに夫人がやっている薔薇の摘み取りを見守っていた。夫人の胸にかすかな希望が芽ばえた。うまく鍛えれば、少年をこのローズモント屋敷の薔薇園の庭師代わりに仕立てられるかもしれない。夫人は摘み取りのやり方を教え、剪定用ナイフを渡した。魅入られたように鋭い刃を見つめていた少年の表情が一変した。手に握ったナイフが高く掲げられ、陽光にきらめく。夫人のひ弱な心臓を停止させるには、それで充分だった…… リチャード・エルグッドの訴えは、パスコー警部を戸惑わせた。─彼が会長を勤める制陶会社で、最近社員が相次いで急死した。エルグッド自身も二度危うく死にかけた。これらの出来事の背後には一人の男がいる。自分の出世の邪魔になる者を、事故や病死に見せかけて次々と殺しているというのだ。途方もない話だ、だが、パスコーは妙に気を惹かれた。問題の男パトリック・アルダーマンの名は、パスコーの記憶に深く刻みこまれた…… 薔薇をこよなく愛し、穏やかな家庭生活を送る青年。だがその過去を探ると、続々と”疑惑の死”が! 円熟した筆致で現代ミステリの可能性に挑むシリーズ問題作。 |
|
初版 |
1985年(960円) | ||
重版 |
|||
入手 |
|||
ISBN |
4-15-001459-0 |