タイトル | 指はよく見る |
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原題 |
Out of Control | ||
発表年 |
1945 | ||
著者/訳者/解説 |
ベイナード・ケンドリック/中桐雅夫/田中潤司 | ||
カバーデザイン |
上村經一 | ||
ページ数 |
196(巻末「障害者探偵」及びケンドリック著作目録) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ246 |
計画は完璧だった。あと一時間もすれば、ウォルター・クレーンを乗せた車は谷底へとまっさかさまに転落し、その死因を疑う者は誰もいないだろう。 クレーンと会うのは三年ぶりだった。その頃、マーシャは、パームスプリングスの賭博場所有者で遊び人のエディ・ハッセンの情婦で、クレーンとはエディと三人でよく遊び歩いていた。マーシャはエディの店で、鉱山主の今の夫、デニス・フィルモアと出会い、エディが自動車事故で死んだ後、結婚したのだった。 エディの死は事故として処理された。保険金もおりた。だが、今、マーシャの目の前に表われたクレーンは、いわくありげに、エディの死を話題にした。もしこのことが、自分の過去がデニスに知れたら……。クレーンを生かしておくわけにはいかない。マーシャは彼を、今は使っていないフィルモア家の山荘へと案内した……。アリバイ作りに街に戻ったマーシャのもとにやがて、クレーンの死の報せが届いた。が、死因は意外にも、自動車事故ではなく、アイスピックによる刺殺だった! マーシャではない。では、一体誰が? 折しも、街には盲目の探偵ダンカン・マクレーンが逗留しており、事件の捜査に乗り出すことになった。盲人探偵と稀代の悪女の対決がはじまったが─。 アーネスト・ブラマのマックス・カラドスと並ぶ盲人探偵、ダンカン・マクレーン登場。カラドスのような奇蹟的異常能力をもたず、あくまでも実際的な納得のゆく盲人の特殊能力だけをもとにした、純粋推理の醍醐味! | |
初版 |
1956年 | ||
重版 |
1984年再版(620円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000246-0 |