タイトル | 死の周辺 |
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原題 |
Death and Circumstance | ||
発表年 |
1963 | ||
著者/訳者/解説 |
ヒラリイ・ウォー/高橋豊/N | ||
カバーデザイン |
上泉秀俊 | ||
ページ数 |
252(巻末「イギリスの警察小説の大家」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ924 |
長い貨物列車が速度をゆるめてピッツフィールド駅の構内に入った時、アリー・ウェルズは線路の横の石炭からめがけて飛び降りた。弾みで投げ飛ばされて転倒した瞬間、彼は線路から身をよけることに全力を集中した。インディアナ刑務所の同じ囚房に貨車に轢かれて脚を失った囚人のことが頭をかすめる。石炭がらは彼の手をはぎ、全身に擦り傷を負わせた。小さな黄色の信号灯の鉄柱に激しく衝突して停まったが、打撲傷を負っただけで汽車に轢かれずに済んだ。息を殺し、暗闇の中を轟然と通り過ぎる車輌の黒々とした列を見送った後、アリーは仲間のトニーを呼んだ。彼も無事飛び降りていた。 アリーとトニーの二人組は何食わぬ顔で人気のないプラットフォームを通り過ぎ、ピッツフィールドの街中に出た。刑務所で知り合ったチャーリイの妹を訪ね、宿を借り、今後の生活を考えるつもりだった。 だが、その女ロレーヌは、色っぽい肢体に似合わず、彼らの一枚も二枚も上手をいくしたたかな女だった。若いアリーを色じかけで手もなく籠絡し、やがてとてつもない犯罪の道へと誘いこんでいった…… 一作ごとに評判を高め、英米に揺ぎない地歩を占める俊英が贈る警察小説の傑作! |
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初版 |
1966年(330円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
なし |