緋文字 タイトル

緋文字

原題

The Scarlet Letters

発表年

1953

著者/訳者/解説

エラリイ・クイーン/青田勝/S

カバーデザイン

北園克衛

ページ数

294(巻末にクイーンの著作リスト)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワミステリ文庫
2-2
探偵小説家ローレンスと女流演出家のマーサは、誰もが羨む幸福な夫婦だった。しかし、結婚三年目から二人の仲が悪くなり、やがて凄じいトラブルが毎日起こるようになった。エラリイと秘書のニッキーは何度か仲裁に入っては、諦めて手を引こうとしているうちに”緋文字殺人事件”とよばれる姦通事件に巻き込まれていった。死者の残したダイイング・メッセージ、XYの謎とは? ホーソーンの同名小説に因んだ中期の代表作

初版

1976年

重版

1997年22版(505円)

入手

amazon

ISBN

4-15-070102-4

【感想】★★★

 実はこれを読んだ当初はクイーンの作品リストというのを全く知らなかったので、ハヤカワ文庫の刊行順に読もうと思い探したのですが、1番の「十日間の不思議」がなかったため、この作品が私が最初に読んだクイーンの作品となってしまったのです(苦笑)。そのため結構戸惑いを隠せませんでした。誰が読んでもほとんどのクイーン作品からみればかなり異色の作品に位置づけられると思われるからです。これを最初に読むのは全くオススメできませんね。やはりレーン4部作か国名シリーズから入るのが無難でしょう。

 話自体はユニークで面白いのですが、とにかく一体クイーンが何を意図しているのかがさっぱり分からないまま8割くらい話が進んでいきます。ようやく分かりかけた頃にはもう終りで、そこで最後に納得するかしないかで評価が全く変わってくると思いますが、私の感想としてはよく分からなかったという感じです(苦笑)。結末は意外性もあるし納得できますが、ダイイング・メッセージの意味は我々には分からないでしょうね(苦笑)。ですが、面白い発想だとは思いました。

 最初に読まなければもっと違った評価になったかもしれません。それにしてもハヤカワ文庫はこれをクイーンの2番目に持って来るのはどうかなと思います(苦笑)。クリスティーの2番目も「ひらいたトランプ」ですが、どちらも2番目に読むべき作品ではないような気がするのですが(苦笑)。


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