ゆがんだ光輪 タイトル

ゆがんだ光輪

原題

The Three-Cornered Halo

発表年

1957

著者/訳者/解説

クリスチアナ・ブランド/恩地三保子/恩地三保子

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

260

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ517
ケントの鬼とあだ名されたロンドン警視庁の警部コックリルが、トスカーナの海岸からほど遠からぬ地中海に浮かぶ島─海賊と密輸業者の根拠地として知られたサン・ホアン・エル・ピラータ島を訪れて、謎の殺人事件を解決してから数年の歳月が流れた。が、今も当時のコックリルの名探偵ぶりは島民たちの語り草となっている。警部の妹、カズン・ハットが島に来たのもひとつは兄警部の名声に便乗してのことだった。
島では折しも、島の聖処女ホアニータ・エル・マルガリータに光輪を与え、正式に聖者として認めてもらうよう一日も早くローマ教会へ申請すべきだとの声が高まりつつあった。ホアニータが聖者として認められれば、島を訪れる観光客も増え、島の経済も豊かになろうというものだ。だが、大公ホアン・ロレンゾは、なぜか教会への申請を渋るのだった。かくなる上は、ホアニータに聖者である証拠として奇跡を起こしてもらうしかない。だが、願ったからと言って奇跡が起こるはずもなく、観光客の減少で手痛い打撃を受けていた宝石商トマーソと密輸業者の親玉でもある警察署長の二人は、業を煮やして、大公暗殺を企てた……。
ブランド得意のシニカルなユーモアとサスペンスを盛り込み、架空の島エル・ピラータを背景に繰り広げられる目もあやな風俗絵巻。コックリル警部シリーズ番外篇。

初版

1959年

重版

1984年再版(760円)

入手

amazon

ISBN

4-15-000517-6

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