タイトル | ドーヴァー8 人質 |
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原題 |
Dover and The Claret Tappers | ||
発表年 |
1976 | ||
著者/訳者/解説 |
ジョイス・ポーター/小倉多加志/小倉多加志 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
212(巻末に1976年までのポーターの著作リスト) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ1305 |
そのスキャンダルは嵐のようにスコットランド・ヤードを揺さぶった。副総監は頭をかかえ、マグレガー部長刑事はつつましく心の中で快哉を叫んだ。同僚たちも祝杯をあげ、顔を真っ赤にして喜んでいる。ヤードきっての憎まれ者、ドーヴァー主任警部が不気味な〈クラレット・タッパーズ〉一味に誘拐されたのだ! 誘拐団の要求は囚人二人の釈放と一万ポンド。ただちに副総監はテレビに出演して犯人側に呼びかけた。「人質がどうなろうと、当局は一銭たりとも出す気はない。すみやかに自首したまえ」テレビ局も世論も、同胞の生命を無視した冷酷な措置に非難の声をあげた。もちろんヤードでは百も承知、対象が対象だけに当然の作戦なのだ。 一方テレビに注目していた誘拐団は意気消沈した。なにかにつけて腹が減ったと怒鳴りちらす巨体のドーヴァーだ。食事代だけかさんで身代金がとれないのなら、こんな厄介な人質は百害あって一利もない。頭にきた一味はさっそく始末するに限ると、がんじがらめに縛り上げビニール袋に突っ込んだ。ドーバー危うし! こともあろうに現役警官が誘拐されてスコットランド・ヤードはてんやわんやの大騒ぎ。史上最悪の名探偵が四面楚歌の中で繰り広げる、抱腹絶倒のユーモア本格シリーズ8作目。女史会心の最新作。 |
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初版 |
1978年(670円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
4-15-001305-5 |