タイトル | ココナッツ殺人 |
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原題 |
To Kill a Coconut (The Coconut Killings) | ||
発表年 |
1977 | ||
著者/訳者/解説 |
パトリシア・モイーズ/皆藤幸蔵/S・S | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
221(巻末「ティベット警視の観光案内」&モイーズ著作リスト) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ1326 |
イギリス領セント・マシューズ島を訪れるなら、澄み切った紺碧のカリブ海を、フェリーボートかランチで乗りきらなければならない。島には飛行場がないのである。まだ、物見高い観光客の洗礼を受けずに済んでいるのはそのためだ。平地の大半を占める高級ゴルフクラブの眼を見張る美しさ、マンゴーやココヤシの林、そして、もちろん太陽の海の輝き─旅の疲れを忘れさせてくれる、底抜けの明るさが残っている。だが、いまこの小さな島に、キナ臭い匂いが立ち込めていた。 発端は、ゴルフコースで起きた殺人事件だった。アメリカの上院議員オルセンが、ココナッツ割りに使うナタで滅多打ちにされたのだ。警察はただちに、サンディという名の若い男を逮捕した。殺人の動機など何もなかったが、現場で姿を見られ、しかもナタ使いの名手だったからだ。近頃、周辺の島々でしばしば起こる、黒人による白人無差別殺人であろうという結論が下された。 一方、この逮捕に憤慨した黒人の過激派グループが不気味な動きを見せ始めていた。事態を憂慮したロンドン警視庁では、ティベット主任警視の現地派遣を決めた。事件に白黒をつけ、暴動を未然に防ごうというのだ。ティベットは、妻のエミー、部下のレナルズ部長刑事を引き連れ、セント・マシューズ島へ乗り込んだが……。 女流本格派の旗頭モイーズが久々に放つ力作長篇。 |
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初版 |
1979年初版(680円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
4-15-001326-8 |