ガラス箱の蟻 タイトル

ガラス箱の蟻

原題

Skin Deep (The Glass-Sided Ants' Nest)

発表年

1968

著者/訳者/解説

ピーター・ディキンスン/皆藤幸蔵/S

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

170(巻末「二年連続、CWA賞に輝く驚異の俊英」)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1144
太平洋戦争がはじまり、日本軍が侵入してくるまで、クー族はニューギニアの谷間で、宣教師のマッケンジー夫妻とともに平和な暮しを営んでいた。だが、その平穏な谷間も、ある日部落に傷ついた白人の飛行士が逃げ込んできたことから、日本軍の襲撃をうけ、村民のほとんどと宣教師夫妻が虐殺され一夜にして地獄と化したのだ。
それから二十数年後、生き残りのクー族は、ロンドンの一郭のアパートでほとんど外出せず、一日中青白いテレビを見、古い部族の儀式を守りながら暮らしていた。残り少ない一族がバラバラになることを恐れた酋長とクー族の一青年と結婚した宣教師の遺児のイブが彼らをニューギニアから連れてきたのだ。
ロンドン警視庁のピブル警視が手がけることになった殺人事件はそんな奇妙な環境の中で起ったものだった。殺されたのは酋長のアーロン。夜遅く外出から戻った所を、暗い踊り場で待ち伏せしていた犯人に一撃されたらしい。犯人は左利きらしいこと、被害者が握りしめていた両側ともに肖像のある妙な銅貨に何か意味がありそうなことはまず分かったが、それ以上のことはピブル自身全く白人と異なった風習をもつクー族の中に入っていかなければ分らぬことだった!─奇妙なシチュエイションに見事な本格ミステリを展開し、二年連続CWA賞受賞に輝く俊英、期待のピブル警視シリーズ第一作!

初版

1971年(330円)

重版

入手

amazon

ISBN

4-15-001144-3

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