ボンボコ マガーク探偵団♪

UK マガーク少年探偵団
(McGurk Detective Organization)

こちらマガーク探偵団
「こちらマガーク探偵団」
(1973年)
(あかね書房)

 イギリスの作家で40冊以上の児童書を書いたといわれるE・W・ヒルディックの生み出した、少年探偵物の最高傑作シリーズの一つ。

 1973年に第1作「こちらマガーク探偵団」が発表されて以来、1996年まで20年以上に渡って20作品以上が発表され、日本でも数多くの作品が翻訳され100万部以上刊行されて親しまれてきた超人気シリーズで、子供の頃にこのシリーズを読んで本気で探偵になりたいと思った方もたくさんいたのではないでしょうか。

 ガキ大将のジャック・マガーク少年を中心に、4人の仲間が少年探偵団を結成。そしてそれぞれが持つ特技をいかして、数々の難事件に挑んでいきます。

 わがままだが行動力は抜群で誰よりも頼りがいのある団長マガーク、マガークの一番の親友で事件の記録係であるジョーイ、犬のようなすぐれた鼻の持ち主ウイリー、そしてアイデア豊富な美少女で木登りが得意なおてんば娘ミス・ワンダと個性溢れる団員たちに、シリーズ前半から科学のエキスパートの頭脳のブレインズが、そしてシリーズ後半から日本人で空手少女のマリ・ヨシムラも加わります。

こちらマガーク探偵団
「こちらマガーク探偵団」
(1973年)
(あかね書房)

 また旧装丁版の単行本の裏表紙には団員紹介のマンガがついていて、「ボンボコマガーク探偵団♪ ペンペコ 仲良し五人組 ブンチャチャ 難問即解決 (中略) ダガジクダガジク ブンチャッチャ♪♪」といった感じで楽しく紹介されているのがとりわけ印象的なシリーズです。

 邦訳は全部で18作品なされすべてあかね書房から刊行されていますが、現在流通しているのは新装版として2003年から2004年にかけて発売された初期の8作品のみです。


■原作■

E・W・ヒルディック
(E. W. Hildick 英 1925-2001)


■人物ファイル■

探偵事務所
マガークの家の地下室 (以前は海賊のねぐらだったり、宇宙旅行機だったり、秘密実験室だったりと、その時のマガークの気分によってコロコロと模様替えされていた)
メンバー紹介
団長ジャック・マガーク (Jack P. McGurk)
 赤毛のガキ大将。自分で思っているほど優れた頭脳ではないものの、ユニークな発想の持ち主で、意外なことを思いついたりする。細かいことはまったく気にしない性格で、過ぎ去ったことはいちいち振り返ったり、くよくよ悩まない。

 一方でわがままな性格なのがたまにキズだが、明るく元気でたくましく、いざという時にはとても頼りがいがある。

 左の前歯が一本欠けていてキャンデー好き。年齢は10歳、身長4フィート10インチ、髪の色は赤、目の色は緑、特徴はそばかす。
記録のジョーイ・ロカウェイ (Joey)
 マガークの親友で事件の記録係、そして本編の語り手でもある。マガークとは対照的に性格は内向的で眼鏡をかけている。几帳面で何でもきちんと正しくやるのが好きな性質の持ち主。10歳の誕生日にもらったタイプライターが愛用品。

 初登場時年齢は10歳2か月3週間と4日、身長4フィート10.5インチ、髪の色は茶、目の色は青。特徴は左ひざにたこ形のほくろ。
鼻のウイリー・サンドフスキー (Willy)
 犬のように敏感な鼻の持主。背は高くやせ細った青白い顔に大きな大きな長い長い鼻を持っている。

 オハイオ州クリーブランドの湖の近くに以前住んでいたらしく、物語は彼がマガークたちの住む町に引っ越してきた所からはじまる。父親は紙のセールスマン。

 年齢9歳(もうすぐ10歳)、身長5フィート、髪はこげ茶、目の色は茶、その他の身体的特徴はなし。
木のぼりおてんばミス・ワンダ・グリーグ (Wanda)
 アイデア豊富なブロンドの美少女。木登りが得意なおてんば娘。いつも新しい派手な布で花がステッチしてある古いジーンズをはいている。

 年齢9歳、身長4フィート6インチ、髪は長く淡い金髪、目の色はうす緑、特徴は左肩に美しいほくろ。
頭脳のブレインズ・ベリンガム (Brains)
 科学のエキスパート。少し高飛車で人を小馬鹿にしたような態度を取ることがあり、またマガークたちより1年年下だったこともあってか、最初はマガークたちの仲間に入れてもらえませんでした。

 年齢9歳になったばかり、金髪のいがぐり頭にフクロウの眼鏡、目の色はグレー。
空手少女マリ・ヨシムラ (Mari Yoshimura)
 シリーズの後半から新たに仲間として加わった、空手が得意なヤマトナデシコ。七色の声を持つ。
事件簿
全26編(ファンタジー・シリーズ2編含む)

■事件ファイル■

【長編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 こちらマガーク探偵団 1973 あかね書房 マガーク少年探偵団!1(新装版)('03)
あかね文庫 B001('87)
あかね書房 マガーク少年探偵団1('78)
2 あやうしマガーク探偵団 1974 あかね書房 マガーク少年探偵団!4(新装版)('03)
あかね文庫 B004('87)
あかね書房 マガーク少年探偵団4('78)
3 あのネコは犯人か? 1975 あかね書房 マガーク少年探偵団!2(新装版)('03)
あかね文庫 B002('87)
あかね書房 マガーク少年探偵団2
4 The Menaced Midget -
5 消えた新聞少年 1976 あかね書房 マガーク少年探偵団!3(新装版)('03)
あかね文庫 B003('87)
あかね書房 マガーク少年探偵団3('78)
6 スーパースターをすくえ あかね文庫 B005('88)
あかね書房 マガーク少年探偵団5('78)
7 見えない犬のなぞ 1977 あかね書房 マガーク少年探偵団!5(新装版)('04)
あかね文庫('89)
あかね書房 マガーク少年探偵団6('79)
頭脳のブレインズ登場
8 あやしい手紙 1978 あかね書房 マガーク少年探偵団!6(新装版)('04)
あかね書房 マガーク少年探偵団7('79)
9 まぼろしのカエル 1979 あかね文庫 B008('89)
あかね書房 マガーク少年探偵団8('79)
10 木の上のたからもの 1980 あかね書房 マガーク少年探偵団!7(新装版)('04)
あかね文庫 B011('90)
あかね書房 マガーク少年探偵団9('80)
11 雪の中のスパイ あかね書房 マガーク少年探偵団!8(新装版)('04)
あかね文庫 B012('90)
あかね書房 マガーク少年探偵団10('81)
12 銀行強盗をつかまえろ 1981 あかね書房 マガーク少年探偵団11('82)
13 マガーク対魔女 あかね書房 マガーク少年探偵団12('83)
14 ぬすまれた宝石のなぞ 1982 あかね書房 マガーク少年探偵団13('84)
15 The McGurk Gets Good and Mad -
16 悪魔 vs マガーク+数学の天才 1983 あかね書房 マガーク少年探偵団14('85)
17 ゆうかい犯 vs 空手少女 1985 あかね書房 マガーク少年探偵団15('86) 空手少女マリ・ヨシムラ登場
18 ミイラのつぶやき 1986 あかね書房 マガーク少年探偵団16('87)
19 The Case of the Wandering Weathervanes 1988 -
20 オウムどろぼう事件 1990 あかね書房 マガーク少年探偵団17('90)
21 作戦名はマガークザウルス 1993 あかね書房 マガーク少年探偵団18('95)
22 The Case of the Fantastic Footprints 1994 -
23 The Case of the Absent Author 1995 -
24 The Case of the Wiggling Wig 1996 -

【ファンタジー・シリーズ(McGurk Fantasy)】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 The Case of the Dragon in Distress 1991 -
2 The Case of the Weeping Witch 1992 -

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