タイトル | とりすました被告 |
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原題 |
The Case of the Demure Defendant (The Case of the Missing Poison) |
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発表年 |
1956 | ||
著者/訳者 |
E・S・ガードナー/尾坂力 | ||
カバーデザイン |
上泉秀俊 | ||
ページ数 |
184 | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ417 |
麻酔された女は左腕をのばしたまま、長椅子に横たわっていた。そばに立った男の手には、テープレコーダーのマイクロフォンが握られていた。……あなたの名前は?─「ナディーン・ファー」 あなたが憎んでいた人はだれです?─「モッシャーおじさま」 彼は死んだのですね?─「死にました」 彼はどうして死んだのです?─「あたしが殺したんです」……そして、ナディーンは深い眠りに落ちこんでいった! 麻酔剤を使った告白実験の治療法を試みていた精神科医デネア博士は途方に暮れた。神経衰弱の若い婦人の患者を治療していたはずなのに、思いもかけない告白を引きだしてしまったのだ。医者の倫理からいえば、患者の秘密を警察に通報するべきではないが、殺人となればへたをすると自らの身に危険さえまねくことになる。思い悩んだデネアは、ペリイ・メイスンを訪ねた。 ナディーンの告白は現実味を帯びていた。彼女の伯父モッシャー・ヒグリイは三カ月前に死んでいた。心臓発作と診断され埋葬されていたが、じつはナディーンが持っていた青酸を入れた飲み物を飲んだのだという。しかもナディーンは伯父に恋人との仲を裂かれそうになっていた。この事実が知れれば、ナディーンの殺意を否定するのが困難になる。メイスンはさっそく行動を開始した。が、警察の手は彼の予想以上に早く伸びはじめていた! |
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初版 |
1958年 | ||
重版 |
1980年5版(560円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000417-X |