水曜日ラビはずぶ濡れだった タイトル

水曜日ラビはずぶ濡れだった

原題

Wednesday The Rabbi Got Wet

発表年

1976

著者/訳者/解説

ハリイ・ケメルマン/青木久恵/S・S

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

272(巻末にハリイ・ケメルマン著作リスト)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1285
空が裂け、大粒の雨が落ちてきた。水曜日、ハリケーンがバーナード・クロシングを襲った。高利貸しのケスラー老人が変死を遂げたのはその晩のことだった。午すぎ急に容体を悪くした老人は、かかりつけの医師から薬屋をとおして送られてきた処方箋を飲み、ペニシリン・ショックを起こして息絶えたのだ。巧妙な殺人? それとも単なる過失か。
警察は、問題の薬を調合した薬屋のアップテイカーに嫌疑をかけた。その日に限って薬局を手伝っていたアップテイカーの息子アキヴァが、事件直後そそくさと町を出て行ったことから、一層嫌疑が強まったのだ。
事件を知ったラビは驚いた。彼は薬屋息子の誠実を信じていた。もし調剤のミスともなれば、噂が噂を呼んで、55年間守り抜いてきた店も閉めざるを得ない。古風な薬局だが、アップテイカーの命であり希望だったのだ。以前、息子の急病を救ってくれたアキヴァが無実の罪に問われているという。ラビは見過ごせなかった。
嵐の混乱に乗じて、天を嘲笑うかのように行われた非情な犯罪。老人に死をもたらした謎は、頑強にラビの前進を阻むが……。
深みある現代本格ミステリの代表作として高い評価を受けたラビ・シリーズ第6作。たれこめる暗雲を吹き払うラビの整然とした推理はシリーズ中の白眉である。

初版

1977年(750円)

重版

入手

amazon

ISBN

4-15-001285-7

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