女流作家でイギリス本格黄金時代の巨匠であるエリザベス・フェラーズの初期作品に登場する凹凸探偵コンビ。
本来探偵役を務めるのは、犯罪ジャーナリストのトビー・ダイクの方であるはずなのですが、本人自ら「相棒がいないと役に立ちません」と公言してはばからない素人探偵で、全く頼りにならない「迷」探偵です。
その一方で相棒でワトスン役であるはずのジョージの方はというと、見た目は冴えない風貌をしていますが、「あいつは何をやらせても上手い」とトビーから一目置かれているほどの存在。
このように名探偵とワトスン役が逆転してしまったかのような構図から繰り出される二人の会話ややり取りがまるで掛け合い漫才のように絶妙であり、シリーズを通して物語をより楽しいものに仕立てています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | その死者の名は | 1940 | 創元推理文庫159-20 | フェラーズの処女作 |
2 | 細工は流々 | 創元推理文庫159-18 | ||
3 | 自殺の殺人 | 1941 | 創元推理文庫159-17 | |
4 | 猿来たりなば | 1942 | 創元推理文庫159-16 | |
5 | ひよこはなぜ道を渡る | 創元推理文庫159-21 |
【参考】「猿来たりなば」(東京創元社 創元推理文庫)