タイトル | 死はいった、おそらく…… |
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原題 |
La mort a dit: Peut-être | ||
発表年 |
1967 | ||
著者/訳者 |
ボアロー、ナルスジャック/大友徳明 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
191 | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ1140 |
ローブ・エルヴェはズィナ・マコウスカとの出会いの晩のことを決して忘れることはできないだろう。その晩ローブはフレッシェル老人の、電話一本あるだけのわびしい自殺防止協会の事務所にいた。電話が鳴り、せわしく不規則な息づかいの若い女がこれから自殺すると告げた。それがズィナだった。彼女はその後4度電話をかけてきて、懸命のフレッシェルの説得にもかかわらず、ただ「花を」と言って最後の電話を切った。老人の通報を受けた警察は、しばらくして安全剃刀で自殺を謀ったズィナをホテルの一室に見つけた。 三日間というものズィナはローブの親切をかたくなに拒み続けた。ローブの方も単に保険会社の社員として自殺についての資料を集めにニースに立ち寄っただけの自分が、何故この見ず知らずの女の看護を買って出たのか分からなかった。最初は自殺の原因を決して明かそうとしない女に興味を持っただけかもしれない。ローブは辛抱強くズィナの死の衝動がひき、彼女が口を開くのを待った。数日後やはり自殺の原因には触れようとしなかったが、ズィナは少しずつローブと不幸だった子供の頃の話をするようになった。二人はいつの間にか愛し合うようになっていた。だが、ローブはこのとき既にズィナを蝕んでいた死が、新しい種子をズィナの周辺に植えつけていたことを気づくはずもなかった! |
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初版 |
1971年(350円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
4-15-001140-0 |