タイトル | 首つり判事 |
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原題 |
Let Him Have Judgement (米 Hanging Judge) | ||
発表年 |
1948 | ||
著者/訳者/解説 |
ブルース・ハミルトン/井上一夫/都筑道夫 | ||
カバーデザイン |
上泉秀俊 | ||
ページ数 |
183(巻末「作者についての簡単なメモ」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ497 |
暗澹たる空模様のある朝、若いハリイ・ゴスリングは死刑執行人に手足を縛られながら、自分の死体埋葬に関する指示に耳を傾けていた。薄暗い刑場の光を受けたハリイは頭巾をかぶせられ、絞首台への階段を引きたてられるように一歩一歩登って行った─絞首索が首に巻きつけられ、ぐっと床が落ち、あたりが闇に包まれる……。だが、この死刑囚ゴスリングは、実は無実の罪を着せられて死んだのだ。首つり判事の異名をとる峻厳な判事ブリテンのために! その数年後、ノーフォーク州最北端の寒村モクストンにティールと名乗る浮浪者風の男が現われた。村の一番奥のコテージに住むジョン・ウィロビーを訪ねてきたのだった。ウィロビーは、一年半程前から、時々村に来ては何日か泊っていくようになった男で、まともな紳士然とした人物だが、彼が何者なのか、どこに住んでいるのかは、誰も知らなかった。一方ティールは、村に来て二日目の夕方、ウィロビーの家へ行くと言って宿を出たが、それきり行方不明になってしまった。やがてウィロビーも村を去り、何の手掛りもないまま三週間が過ぎた頃、ウィロビーの家の回りに異臭が漂いはじめ、庭の古井戸からティールの死体が発見された。警察はさっそく、ウィロビーの身許を調べはじめたが……。 無実の死刑囚の死とノーフォークの寂しい寒村に起きた奇怪な事件のあいだに、一体どんなつながりが? イギリス文壇に特異の存在を示すハミルトンの、現代法制と社会の歪みを鋭く突いた、異色の傑作。 |
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初版 |
1959年 | ||
重版 |
1984年再版(580円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000497-8 |