シムノンと並び称されるフランスの人気作家

FRA シャルル・エクスブライヤ
(Charles Exbrayat)

パコを憶えているか
「パコを憶えているか」
(1958年)
(早川書房)

 シャルル・エクスブラヤとも表記。フランスの推理小説家で、本国フランスではメグレ警視シリーズで有名な巨匠ジョルジュ・シムノンと並び称される代表的な作家です。
 そしてフランス国内での人気は、自らも尊敬していたというミステリーの女王アガサ・クリスティー並だったといいます。

 高名なジャーナリストの家に生まれ、アンリ4世校の教師、新聞記者、劇作家、俳優などの職業を経て小説家となります。ミステリー作家としてデビューしたのは50歳を過ぎてからでした。

 初期の頃は本格探偵小説を中心に発表し、1958年発表の「パコを憶えているか」で冒険小説大賞を受賞。その後はフランスの有名なミステリー叢書〈マスク〉の人気作家としてミステリ作品を数多く発表しています。

 1959年になると、とりわけユーモア色の強い女スパイイモジェーヌを主人公とする「火の玉イモジェーヌ」を発表。これまた大評判となり、このシリーズもその後何作品か手がけられています。

素晴しき愚か娘
「素晴しき愚か娘」
(1962年)
(早川書房)

 その他にもシリーズものとして、「この世で至高なものは愛」が信条のロメオ・タルキーニ警部が活躍するユーモア・ミステリのシリーズも何作か発表しています。

 脚本家として長い間活躍していたこともあり、テンポの良いストーリー展開と洒落の利いた会話など、メリハリのある文章でとても読みやすいのが特徴です。


■作家ファイル■

出身地
フランス、ロワール県サン=テチエンヌ
生没
1906年5月5日~1989年3月8日
作家としての経歴
1958
ノンシリーズ長編長編「パコを憶えているか」で冒険小説大賞を受賞
1959
イモジェーヌ・シリーズ第1作「火の玉イモジェーヌ」を発表
シリーズ探偵
イモジェーヌ・マッカーサリー (Imogène McCarthery)
ロメオ・タルキーニ警部 (Roméo Tarchinini)
代表作
「パコを憶えているか」
「火の玉イモジェーヌ」

■著作リスト■

1 イモジェーヌ・マッカーサリー登場作品リスト

2 ロメオ・タルキニーニ警部登場作品リスト

3 その他の邦訳作品

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 パコを憶えているか 1958 HPB995 冒険小説大賞
本格ミステリ
2 死体をどうぞ 1961 早川文庫44-1
HPB925
早川書房 世界ミステリ全集15('74)
3 素晴しき愚か娘 1962 HPB938

access-rank


TOPへ