タイトル | 聖アンセルム923号室 |
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原題 |
Hotel Room | ||
発表年 |
1958 | ||
著者/訳者/解説 |
コーネル・ウールリッチ/宇野利泰/都筑道夫 | ||
カバーデザイン |
明記なし | ||
ページ数 |
245(巻末「ホテルと人生」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ506 |
ニューヨークの中心部に、ホテル・アンセルムが店開きしたのは、前世紀も終わりの1896年─活気に溢れ、若々しい野心と希望とに満ちていた。その夜から、ホテルの923号室は、さまざまの客を送り迎えした。 店開きの当夜は、それにふさわしく、若い可憐な新婚夫婦─羞らいに深い愛を包んでひっそりと泊っていった。恋人を手に入れるのに、軍服さえ着ていればよかった1917年には、入隊したばかりの青年とその恋人─終戦の日の同じ場所での再開を約して……。休戦の歓喜が巨大な都市全体にわきかえった1918年、そして、大戦後に訪れた恐慌の数年─1924年には、923号室は、はじめて一人の大物を迎えた。二人の護衛を引き連れ、三人の女を従えたギャングのボス。街をのっとられ、かつての力も失ってしまった彼にはいつかは来ると覚悟していた最後の日が……。そして再び時代は流れ……923号室に宿泊する一握りの人々の運命も流れ……ホテル・アンセルムも次第に老いを深めてゆく。盛えゆくマンモス都市の真中に、今は惨めな老残のホテルに、やがて終焉の日が訪れる……。 ムードとサスペンスの天才ウールリッチが、一つのホテルを人間に見立て、その一室に展開するドラマチックな人間劇、ホテルの一生を、7つのエピソードを通し、ノスタルジーをこめて描いた珠玉の名篇。 |
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初版 |
1959年 | ||
重版 |
1990年再版(900円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000506-0 |