タイトル | 怪物 |
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原題 |
The Monster | ||
発表年 |
1924 | ||
著者/訳者/解説 |
ハリングトン・へクスト/宇野利泰/編集部M | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
234(巻末「悪の肖像─へクストの作品について」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ297 |
百年前、ある男が親友を殺人犯に仕立てて官憲に売り、その褒美としてもらって以来、何を植えても真っ赤な実がなる─こんな忌わしい伝説のある土地「血の畑」の所有権をめぐって、リバーズ家とベルハンガア家は代々争いを繰り返していた。だが、長年続いた両家の確執もリバーズ家の継嗣リチャードと、ベルハンガア家の一人娘フィリスの純愛によって、消えようとしていた。二人の良き理解者であるリチャードの叔父のパトリックは、好機到来とばかりに、両家の当主を和解させ、「血の畑」に関して取決めを行なわせるための席を設けた。ところがその夜、若い男女の幸福を踏みにじるような事件が起った。フィリスの父親マイクルが、会合場所の古倉庫で何者かに頭を撃ち抜かれて殺され、同席するはずだったリチャードの父も、姉が急病だという偽手紙で誘い出されて、そのまま行方不明になってしまったのだ。警察の総力をあげた捜査にもかかわらず、何の手掛かりもつかめぬまま、積年の憎悪が爆発したような惨劇の審理は終了した。悲嘆にくれるベルハンガア夫人は、名探偵の呼び声高いプレスコットに事件の調査を依頼した。が、この名探偵でさえも、血塗られた悲劇を演出した恐るべき怪物には抗しえなかったのだ……! いわゆるダートムア小説の作家として、また『赤毛のレドメイン家』 『闇からの声』等の傑作をものしたミステリ作家として著名なイーデン・フィルポッツが、別名義で発表し、一人の人間にひそむ善と悪の葛藤の描写を通じ、奇怪な異常性格を徹底的に追求した古典的傑作! | |
初版 |
1956年 | ||
重版 |
1983年再版(720円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000297-5 |