タイトル | ゴールデン・サマー |
||
原題 |
The Golden Summer | ||
発表年 |
1953 | ||
著者/訳者/解説 |
ダニエル・ネイサン/谷口年史/谷口年史、飯城勇三 | ||
カバーデザイン |
装画 中山泰/装幀 中山泰+相澤真也(NYC) | ||
ページ数 |
231 | ||
あらすじ(解説文) |
|||
出版 |
東京創元社 創立50周年記念出版 |
十歳のダニーは小柄で胸板は薄く、腕も細い。ガニ股で、髪はいつもバサバサ。小さな顔に大きな耳と大きな鼻、歯並びはよくない。どでかいレンズ、ごついニッケルフレームのメガネをかけている(懐中電灯の明かりで本を読むのがいけないのかもしれない)。そして頭の中には、とてつもないアイデアを生み出す、小さな灰色の脳細胞。 舞台は1915年のアメリカ、マーク・トゥエインも住んでいたニューヨーク州の小さな町、エルマイラ。ダニーは友達のチャドやサートリアスと共に、トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンさながらの日々を過ごす。 セメント袋の山で遊び、海賊ジョン・シルバーの幽霊を呼び出し、シャーロック・ホームズ物の新刊を読み、詩を書いて新聞社に送り、大岡裁きをやってのけ、九回裏二死満塁のバッターボックスに立ち、暗号を解読し、開拓者になりきってインディアンと戦い、犯人を尾行し、ビジネスに打って出て……と、少年の夏はとにかく忙しい。 巨匠エラリー・クイーンの半身フレデリック・ダネイ(=ダニエル・ネイサン)が物した本書は、『トム・ソーヤーの冒険』の味わいにミステリの手法が効果的に配された少年小説。ひと夏の冒険が終わる新学期初日の切なさに至るまで、郷愁を誘わずにいないエピソード満載の物語である。 |
|
初版 |
2004年(1500円) | ||
重版 |
|||
入手 |
|||
ISBN |
4-488-01323-6 |
序 アンソニー・バウチャー、ジェームズ・ヤッフェ、スタンリイ・エリン
─銀幕が上がるとき
1 大きなセメント袋の山
2 恐怖の家
3 ハイ・ストリートの幽霊
4 シルバー船長の復活
─世界のすべてが一つの町に
5 アニー・オークレーの精神
─誰が忘れるだろうか
6 少年と書物
7 金魚鉢の判定
─素朴で穏やかであった時代
8 メダカをクジラと言う男
9 血に飢えた海
─幸運は自分で作るもの
10 サイフが消えた
11 正義の本質
─ちょっとさよならしてみただけ
12 日曜日の遠足
─十セントで天国……が買えた時代
13 頓知合戦
─新しくより強い翼の成長
14 川でキャンプ
15 お金の香り
─家の中にはいつも医者が
16 回復期の問題
17 少年と竜
─立派で、男らしく、妥当なもの
18 恐怖政治
19 この夏のどん底
─動作は機敏に
20 落体の科学
21 レッドベター・ベーカリー・コンテスト
22 大ローラパルーザ・バイプレイン株式会社
─そして夏は終った