タイトル | 夜来たる者 |
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原題 |
The Night-Comers (State of Siege) | ||
発表年 |
1956 | ||
著者/訳者/解説 |
エリック・アンブラー/瀬田貞二/瀬田貞二 | ||
カバーデザイン |
上泉秀俊 | ||
ページ数 |
168 | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ362 |
ぼくはテラスをのぞいてみた。月光の中を、陸軍の鉄兜をかぶり弾薬帯を掛けた男が、自動銃を構えて巡察していた。ぼくはロザリイの手を固く握って、身振りで喋らぬようにと示した。クーデターだ! ナシヤ政府の政策に飽きたらぬスンダ国民自由党が、軍隊と手を結んで蜂起したのだ! 突然、居間の方で金槌で叩くような大きな音がしたと思うと、山刀をひっさげた二人の兵隊が、居間のほうから、喚声とともに襲いかかってきた。山刀を振りあげ、狂的な殺気を帯びたその顔が、悪鬼のように迫ってくる! 内乱の危機迫る東南アジアの一共和国を舞台に、偶然の出来事から陰謀の渦中に巻きこまれたユーラシアンの美女との辿る数奇な運命を描くうちに、東南アジア民族運動の悲劇をまざまざと展開する─アンブラーにしてはじめて生み出し得た白熱的な現代小説! |
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初版 |
1958年(130円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
なし |