検事燭をかかぐ タイトル

検事燭をかかぐ

原題

The D.A. Holds a Candle

発表年

1938

著者/訳者/解説

E・S・ガードナー/稲葉由紀/稲葉由紀

カバーデザイン

上泉秀俊

ページ数

238

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ547
黄ばんだ冬の薄日が、除霜用の燻煙のカーテンをすかして、マディスン・シティの上にこぼれていた。青年地方検事ダグラス・セルビイは、生気をみなぎらせ、市庁舎の検事私室へと足早に廊下を急いでいた。その朝、検事のオフィスに呼ばれていたのは、二ヵ月前にマディスン・シティ通運倉庫会社をくびになったロス・ブレインという青年だった。青年はその会社で帳簿担当補佐をつとめていた。ある時、電話をメモするのにうっかり未記入小切手を使った彼は、無意識にそれをポケットに入れて持ち歩いていた。そのうち、悪友に誘われて深入りした賭けポーカーでさんざんに負け、金に困ったあげく、小切手を現金に替えてしまったのだ。
被害者側の通運会社は青年を告訴しようとしたが、未亡人の母親をかかえているという同情すべき事情があるのを考慮して、彼を馘首しただけで、ことを穏便にすませたのだった。
だが、セルビイと保安官レックス・ブランドンの温情あふれる説諭の甲斐もなく、折から持ちあがった殺人事件に、青年は巻き込まれ、容疑者として追われる羽目になってしまったのだ。思わぬ展開を見せた難事件で、セルビイが突き止めた真相とは? 町を牛耳るボス政治家に敢然と立ち向かう好漢セルビイ検事を描く、シリーズ第二作!

初版

1960年

重版

1986年再版(740円)

入手

amazon

ISBN

4-15-000547-8

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