タイトル | ライラック・タイムの死 |
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原題 |
Death in Lilac Time | ||
発表年 |
1955 | ||
著者/訳者/解説 |
フランシス・クレイン/南洋一郎/都筑道夫 | ||
カバーデザイン |
上泉秀俊 | ||
ページ数 |
234(巻末「逍遥派探偵小説」およびクレインの不完全な著作リスト) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ358 |
この小説はみなさんを、緑草の国と呼ばれるケンタッキーに御案内する。折からケンタッキーはライラック・タイム、野は紫の香り高い花でうずまり、町はダービー競馬に集まる人で埋まっている。 皆さんの御案内役は、パットとジーンのアボット夫妻、陽気で快活なおしどり探偵だ。この二人、ニューヨークで、のんきな休暇を過ごしていたのに、パットの戦友ゴッドウィン博士の電話で、ケンタッキーに呼び寄せられた。殺人容疑をかけられた女性を一人、救って欲しいという、たっての頼みに、おしどり探偵は飛び立った。いや、本当に飛行機で…… 陽気なジェーン夫人の話術につれて、ケンタッキーの緑の野が、奇々怪々の殺人事件が、読者の前に展開する。ユーモラスな旅行記でもあり、本格探偵小説でもあるという、風変りなこの作品は、『泥棒成金』の作者デヴィッド・ドッジの先輩的存在として、旅行記探偵小説の女王といわれるフランシス・クレインの、日本の読者への初お目見えである。題名にも必ず色名を入れるように、色彩感にあふれた文章で、一作ごとに舞台を変え、その土地の雰囲気に合わせて文体まで変えてゆく、この異色作家の登場に、拍手をどうぞ! |
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初版 |
1958年(180円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
なし |