タイトル | 遺書と銀鉱 |
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原題 |
The Silver Jackass | ||
発表年 |
1941 | ||
著者/訳者/解説 |
F・グルーバー/小山内徹/田中潤司 | ||
カバーデザイン |
永田力 | ||
ページ数 |
204(巻末「西部劇を書く探偵作家」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
六興出版部 六興推理小説選書(キャンドル・ミステリーズ)108 |
本書の筆者フランク・グルーバーは非常な才人である。本職の探偵小説のほかに、すぐれた西部劇を書き、ラジオの台本を書く。一時はハリウッドで、アンブラー原作の「ディミトリオスの棺」など三十数本のシナリオを書いたこともある。彼の探偵小説は、ハードボイルド派から派生した行動派探偵小説なのだが、ユーモラスな味を持っている。本書のオティス・ビーグルとジョオ・ピールのコンビや、おなじみジョニイ・フレッチャーとサム・クラッグのコンビの活躍する作品には、ことにユーモラスな味が強い。弥次喜多の登場する探偵小説とも云い得るであろう。本書は一九四一年の作品で、商売不振の私立探偵が、無理に依頼人を作るところから幕が開く。そして、定石通り銀鉱山の謎のからんだ殺人事件にまきこまれてゆくのである。私立探偵オティス・ビーグルと頭のよい助手ジョオ・ピールの奇妙なやりとりは読者を飽きさせず、事件の筋を展開させてゆく。グルーバーの傑作の一つ。 | |
初版 |
1957年(170円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
なし |