タイトル | 可愛い悪魔 |
||
原題 |
En cas de malheur | ||
発表年 |
1956 | ||
著者/訳者 |
ジョルジュ・シムノン/秘田余四郎 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
158 | ||
あらすじ(解説文) |
|||
出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ434 |
その夜、戸外には、こまかい、温い雨が降っていた。パリ控訴院弁護士ゴビヨーは、事務室で一人の依頼人と対峙していた。訪問客の顔はまっこうから向けられた電燈の光に、残酷に照らし出されていた。見も知らぬ、貧弱な身体つきの小娘だった。だが、そんな小娘のくせに、娘は友人とピストル強盗を働いたのだ。強盗は失敗し未遂に終って、官憲の手が迫っている。ゴビヨーの評判を聞いて、弁護を頼みにやってきたのだった。 娘は金も持っていなかった。そして、一か八かの勝負を挑んできたのだ。娘は、ぐるりと事務室を見廻すと、書類で塞っていない一隅に目をとめた。娘は、バンドのところまでスカートをまくりあげ、仰向けになって囁いたのだ……。 「牢屋に入れられないうちに、使ってちょうだい」 ピストル強盗を働いた小娘のような娼婦の弁護を、なぜ控訴院つき弁護士ゴビヨーが引受ける気持になったのか。ジャン・ギャバン、ブリジッド・バルドオ主演映画『可愛い悪魔』の原作である。 |
|
初版 |
1958年(130円) | ||
重版 |
|||
入手 |
|||
ISBN |
なし |