タイトル | 判事に保釈なし |
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原題 |
No Bail for the Judge | ||
発表年 |
1952 | ||
著者/訳者/解説 |
ヘンリイ・セシル/福田陸太郎/平出禾 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
196(巻末「イギリスの裁判所・裁判官」およびセシルの不完全な作品リスト) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ399 |
世人の名誉と尊敬を一身に集める高等法院の判事ブラウトは、なんの罪もない身を─ただ、持ち前の騎士道精神を発揮したがため、売笑婦ころしの廉をもって告訴されることになったのだった。だが、娘エリザベスは父を信じた。美貌と鋭い頭脳とをあわせ持ったエリザベスが、父を窮地から救うべく立ち上がったのは当然だった。もと泥棒の私立探偵アムブローズ・ロウ、校長になりそこなったひょうきんな退役大佐ブレインたちと力をあわせ、父ブラウト判事を釈放し真犯人を捕えるに必要な証拠を掴もうと乗り出したのだ。 本書は現代イギリス探偵小説界で、イギリス人一流のいわゆるドライ・ヒューモアを持つ、異才ヘンリイ・セシルの代表的傑作である。自身法律家であるだけに法廷の事情に詳しく、法廷場面を描いては文豪ディッケンズ、A・P・ハーバートと並んで三羽烏といわれるが、ロンドンの暗黒街を背景に、残忍非道な悪人を登場させながら、あくまでイギリス風の上品さ、ヒューモアを忘れぬ、ハイブロウな雰囲気を持つ作家である。 |
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初版 |
1958年(150円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
なし |