タイトル | ブラッディ・マーダー─探偵小説から犯罪小説への歴史 |
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原題 |
Bloody Murder ─From the Detective Story to the Crime Novel: A History |
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発表年 |
1972 | ||
著者/訳者/解説 |
ジュリアン・シモンズ/宇野利泰/長谷部史親、新庄哲夫 | ||
カバーデザイン |
カバー写真 ©EDWARD HOLUB/amana images 装幀 新潮社装幀室 |
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ページ数 |
460 | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
新潮社 | 溌剌として挑発的で自信たっぷり。ミステリー界の多彩な”暗い営み”の裏も表も知りつくした著者が、生涯をかけて愛好してきた犯罪小説への個人的な思い入れに基づき、英米、欧州各国の三世代に及ぶ犯罪小説作家たちの作品の優劣を論じた最初、そして唯一の驚嘆すべき最高の歴史譚。MWA特別賞(エドガー賞)受賞。 本書を一読すれば、ひとかどのミステリー通。変容する一文芸ジャンルの趨勢を鋭い批評眼で考察した金字塔。 |
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初版 |
2003年(4800円) | ||
重版 |
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入手 |
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ISBN |
4-10-542201-4 |
増補改訂版の序文
第三版の序文
プロローグ
第1章 推理小説とは何か、なぜ推理小説を読むのか
【1】それは探偵小説、犯罪小説、心理分析小説、サスペンス小説、警察小説のうちのどれか?
─いや、それら全部の混成物だ
【2】どこに一線を画したらよいか
【3】推理小説はなぜ読まれるのか─その心理学的考察
【4】推理小説はなぜ読まれるのか─その社会学的考察
【5】個人的感性と二重基準
【6】史料と本書の文体について
第2章 二つの流れ─ゴドウィン、ヴィドック、ポー
第3章 ディケンズ、コリンズ、ガボリオ─各種のパターン
【1】「いまだ知られざる大衆」
【2】警察機構における捜査力の発達
【3】さまざまなパターン
第4章 空白期
第5章 シャーロック・ホームズ神話の誕生
【1】人物造形
【2】短篇シリーズとその作者
【3】ホームズ神話の虚実
第6章 短篇探偵小説─最初の黄金期
第7章 長篇探偵小説の台頭
【1】読書習慣における変化
【2】ラインハートとクリスティの時代へ
第8章 第二の黄金期─一九二〇年代
【1】ルールづくり
【2】女性、男性の大物作家たち
【3】凡庸探偵派、戯文派その他の作家たち
第9章 第三の黄金期─一九三〇年代
【1】新しい血
【2】ヴァン・ダイン、セイヤーズ、クリスティ時代の終焉
【3】業績とその限界
第10章 アメリカ産探偵の反撃─もう一つの黄金期
第11章 シムノンとメグレ警視
第12章 新しい犯罪小説の波
第13章 犯罪短篇小説の変遷
【1】その衰退
【2】その復活
第14章 犯罪長篇小説と警察小説
【1】犯罪小説
【2】本格型犯罪小説作家
【3】娯楽型犯罪小説作家
【4】犯罪小説の標準値
【5】警察小説
第15章 量産作家とそのベストセラー作法
【1】隠れたるベストセラー作家
【2】異色作家と孤立作家
第16章 スパイ小説は短命か
【1】第二次大戦以前
【2】現代のスパイ小説─その夢想、現実性、茶番
【3】You Know I Know You Know I Know You Know
【4】冒険小説
第17章 再びクリスタルを覗けば─私の処方箋
【1】その過去
【2】その将来
補遺 一九九〇年代に言い残したこと
【1】イギリス人作家は時代おくれか?
【2】ギャップを埋める
【3】アメリカ的暴力讃歌
【4】非英語圏の犯罪小説作家たち
【5】韜晦する犯罪小説作家
【6】アラバマの月は消えゆく