アメリカの女流ミステリー作家。幼い頃に両親が離婚し、その後母親が精神病院に入院するなど幸福ではなかったようです。その間福音伝道者の妻ルース・ベル・グラハムに育てられ、彼女の生き方にも影響を与えたといいます。そうして書かれたのが1983年に発表された処女作の「忘れえぬ時」でした。
その後17歳年上の大学教授と結婚しますが10年ほどで離婚。その間新聞社の警察担当記者として犯罪記事を担当し、その後バージニア州の検屍局でコンピュータープログラマーとして活躍します。
そして1990年1月、その経験をもとに書いたのが女性検屍官ケイ・スカーペッタを主人公とする「検屍官」です。「架空のことは書かない」ということを信条にしている通り綿密な調査や取材を元に作られたこの作品は大反響を呼びアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の新人賞(エドガー賞新人賞)およびイギリス推理作家協会(CWA)賞新人賞(クリーシー賞)、更にはマカヴィティ賞、アンソニー賞という、権威あるミステリーの新人賞4つを総ナメにしました。
その後もこの検屍官シリーズは書き続けられていますが、DNA鑑定など最新の科学捜査や心理分析等を駆使したリアルな文体とサスペンス感あふれるストーリー展開が多くの読者に支持されている大きな要因といえます。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Hornet's Nest スズメ蜂の巣 |
1997 | 講談社文庫33-9('98) | |
2 | Southern Cross サザンクロス |
1998 | 講談社文庫33-11('99) | |
3 | Isle of Dogs 女性署長ハマー |
2001 | 講談社文庫33-15・16(上下)('01) |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | At Risk 捜査官ガラーノ |
2006 | 講談社文庫33-25('07) | |
2 | The Front 前線 捜査官ガラーノ |
2008 | 講談社文庫33-28('08) |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 真相─"切り裂きジャック"は誰なのか? (切り裂きジャック) |
2002 | 講談社文庫33-21・22(上下)('05) 講談社('03) |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Life's Little Fable | 1999 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | A Time for Remembering (忘れえぬ時) |
1983 | - | 処女作 ルース・ベル・グラハムの伝記 |
2 | パトリシア・コーンウェルの食卓 | 2002 | 講談社('03) | マーリーン・ブラウンとの共著 |
No. | 事件名 | 発表年 | DVD | 備考 |
1 | ATF ATF/特別犯罪捜査局(米) |
1999 | - | 監督:ディーン・パリソット 脚本:ミシェル・アシュフォード&パトリシア・コーンウェル 主演:キャシー・ベイカー、エイミー・ブレネマン、マイケル・オニール 製作総指揮も担当 |