コンビで数多くのミステリードラマを発表
若い頃からコンビで作品を発表したアメリカの脚本家・TVプロデューサーで、超人気TVシリーズ〈刑事コロンボ〉の生みの親。
二人は中学校時代からの親友だったそうで、共通する趣味を持っていたことから仲良くなった二人はともにチェルティナム高校へと進学。そこで選挙をめぐるドタバタ劇を描いたミュージカル「Election Time」を執筆し、これが街を挙げての大興行となる大成功と収めたといいます。
それから二人は大学も同じペンシルベニア大学に進学し、その頃から短編ミステリを〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン(EQMM)〉に投稿するようになります。そして何度か不採用の苦労を味わった後、1954年には「Whistle While You Work(口笛を吹いて働こう)」という短編が採用されて初めての商業誌デビューを飾ります。
その後は雑誌に短編を投稿したり、TVやラジオドラマの脚本や台本を数多く手がけて徐々に脚本家としての地位を確立していきますが、やがて1968年になると初の刑事コロンボ作品である「殺人処方箋」が単発ドラマとして放映されます。
この作品は元々は1960年に「Enough Rope」というタイトルで放映された60分ドラマとして書かれたものがが最初で、その後1962年に舞台版の作品として再構成された後、更にテレビ用に書き直されたものですが、これが非常に高い視聴率を記録し、3年後にパイロット版として「死者の身代金」が放映された後シリーズ化が決定します。
そして1971年9月の「構想の死角」から1978年の「策謀の結末」まで、約10年の長きにわたって全45作品が作られました。
その後1989年から再び新シリーズがスタートし、2003年までに24作品が放映されていて、日本でもほとんどの作品が日本テレビ系の〈金曜ロードショー〉の枠内で放映されています。 30年以上にわたる息の長いシリーズですが、その間ずっとコロンボ役はピーター・フォークが務めています。
また1975年から放映された「エラリー・クイーン・ミステリー」シリーズや、1984年から続いている「ジェシカおばさんの事件簿」のシリーズもこの二人の手によるものです。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Fineman | 1972 | - | |
2 | The Playhouse | 1985 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Whistle While You Work (口笛を吹いて働こう) |
1954 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Stay Tuned | 1981 | - | |
2 | Off Camera | 1986 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | ビデオ | 備考 |
1 | 殺しの演出者 | 1979 | ポニーより発売(絶版) | |
2 | 殺しのリハーサル | 1982 | - | |
3 | Guilty Conscience | 1985 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | ビデオ | 備考 |
1 | 名探偵ダイヤモンド | 1957 | - | |
2 | 早撃ちリンゴー | 1959 | - | |
3 | 南海の冒険 | - | ||
4 | ジューン・アリスンと共に | - | ||
5 | 探偵マイケル | 1960 | - | |
6 | 第三の男 | - | ||
7 | ドクター・キルデア | 1961 | - | |
8 | 西部のチャンピオン | 1962 | - | |
9 | 逃亡者 | 1963 | - | |
10 | バークにまかせろ | - | ||
11 | ザ・ローグス・泥棒貴族 | 1964 | - | |
12 | ハニーウェスト | 1965 | - | |
13 | ジェリコ | 1966 | - | |
14 | 鬼探偵マニックス | 1967 | - | ストーリーまたはキャラクター |
15 | ネーム・オブ・ザ・ゲーム | 1968 | - | |
16 | バナチェック登場 | 1972 | - | ストーリーまたはキャラクター |
17 | Tenafly | 1973 | - | |
18 | エラリー・クイーン | 1975 | - | ミステリー |
19 | Stone | 1979 | - | ストーリーまたはキャラクター |
20 | Blacke's Magic | 1986 | - | ストーリーまたはキャラクター |
No. | 事件名 | 発表年 | ビデオ | 備考 |
1 | Enough Rope | 1960 | - | |
2 | ヒッチコック劇場 | 1961 | - | |
3 | ヒッチコック・サスペンス | 1963 | - | |
4 | イスタンブール特急 | 1968 | - | |
5 | Trial Run | 1969 | - | ストーリーまたはキャラクター |
6 | The Whole World Is Watching | - | ||
7 | いとしのチャーリー | 1970 | - | |
8 | 精神科医 | - | ストーリーまたはキャラクター | |
9 | 警部マクロード/ミス・アメリカ殺人事件 | - | ||
10 | 青とピンクの紐 | 1971 | - | テッド・レイトン名義 |
11 | 保安官補サム・ヒル | - | ||
12 | Two on Bench | - | ||
13 | 黒薔薇の女 | 1972 | - | |
14 | That Certain Summer | - | ||
15 | Partners in Crime | 1973 | - | プロデュースのみ |
16 | 死を呼ぶスキャンダル | - | ||
17 | ザ・ガン/運命の銃弾 | 1974 | - | |
18 | 兵士スロビクの銃殺 | - | ドキュメント・ドラマ | |
19 | A Cry for Help | 1975 | - | プロデュースのみ |
20 | エラリー・クイーン/美人ファッションデザイナーの冒険 | - | ||
21 | 縛り首の夜 | 1977 | - | プロデュースのみ |
22 | The Storyteller | - | ||
23 | アーカンソー物語 | 1981 | - | |
24 | Darkroom | - | ストーリーまたはキャラクター | |
25 | Take Your Best Shot | 1982 | - | |
26 | メカノイド2VR | 1983 | - | |
27 | The Murder of Sherlock Holmes | 1984 | - | ストーリーまたはキャラクター |
28 | ガーディアン | - | ||
29 | 消えた花嫁 | 1986 | - | |
30 | Hard Copy | 1987 | - | ストーリーまたはキャラクター |
31 | アメリカの選択 | 1988 | フォース・テンより発売(絶版) | 二人の最後の合作作品 |
32 | 運命に燃えて | 1991 | - | リンク単独作 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | ヒンデンブルグ | 1975 | - | |
2 | ジェット・ローラー・コースター | 1977 | - | |
3 | ハンター | 1980 | - | テッド・レイトン名義 |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Election Time | 1952 | - | ミュージカル |
2 | 殺人処方箋 | 1962 | - | 刑事コロンボの原型 |
3 | Guilty Conscience | 1980 | - | |
4 | Merlin | 1983 | - | ミュージカル |
5 | Killing Jessica | 1986 | - |
【参考】「刑事コロンボ レインコートの中のすべて」(角川書店)
「刑事コロンボ完全捜査記録」(宝島社 別冊宝島)
「歌う死体」(二見書房 二見文庫)