タイトル | 渦まく谺 |
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原題 |
A Stir of Echoes | ||
発表年 |
1958 | ||
著者/訳者/解説 |
リチャード・マティスン/高橋豊/高木重朗、福島正実 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
198(巻末「近代心霊理論に就いて」「心霊現象と現代S・F」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 早川SFシリーズ3013 |
真昼の出来事だった。事務所の中はむし暑かった。トムは、冷却器の前で水を飲んでいた。そして席へ帰ろうとしたとたん─ふいに、重い物体で頭を強打されたような衝撃をうけて、よろめいた。悲鳴をあげた! 人々が駆け寄ってきた。が、トムは、助けようとする人々の手を払いのけて、電話をわし掴みにつかんでいた。わななく指先が家の番号をまわした。答えがない! 家にいるはずの妻が出ない! いい知れぬ恐怖が胸をえぐった。だが彼は、妻の電話に出ない理由を、その時すでに知っていた……不可解な超感覚が、彼の目に、台所の床に倒れている妻の姿をまざまざと見せていたのだ! それが現実におこるまで、彼はいわゆる心霊現象も精神感応も決して信じようとはしなかった。そのパーティの夜、余興にやった催眠術の試験台を買って出たのもそのためだった。だがその夜から、彼は奇怪な超感覚能力に苦しめられる身となっていた……親しい隣人たちの心に邪悪が透けて見え、列車転覆事故の血腥い惨事が事前にわかる─しかも、夜な夜な訪れる黒衣の女の幻影は、彼を狂気の一歩手前まで追いつめていた! 1958年度サスペンス小説のベストテン第一位にあげられた恐怖と戦慄の異色篇! |
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初版 |
1959年 | ||
重版 |
1967年再版(260円) | ||
入手 |
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ISBN |
なし |