不肖の息子 タイトル

不肖の息子

原題

Unruly Son (Death of a Mystery Writer)

発表年

1978

著者/訳者/解説

ロバート・バーナード/青木久恵/K

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

200

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1428
オリヴァー・フェアリー-スタブズ卿のいつにない上機嫌に、誕生パーティに集まった者たちは、驚きと不安の入り混じった思いで、顔を見合わせていた。長男マークが酔いつぶれてしまっても、卿は顔色ひとつ変えず、みんなの祝福を受けて満足そうだった……ところが、好物のリキュールを口にした途端、異様なうめき声をあげ、その巨体はどさりと床に崩れた。
ベストセラーのトップに名を連ねる流行ミステリ作家で大地主でもあるオリヴァー卿の死は、その犯人が誰かということはもとより、莫大な財産を誰が継ぐのかということで、世間の大きな関心を呼んだ。子供は、美人で父親のお気に入りだが身持ちのよくないベラ、ポップ・グループに入って、訳の分からぬやましい歌をがなり立てているテレンス、そして、飲んだくれで職も定まらず、勘当同然のマークの三人だった。だが、いざ遺言状が開かれてみると、そこには意外にもマークに全財産を譲ると書かれていた。やがて、オリヴァー卿の死の状況が、死後に発表する予定で残されていた作品と酷似していることが分かった。だが、その原稿は、なぜかどこにも見当たらなかった!
鋭い観察眼と緻密な筆致で、微妙な人間心理の綾を丹念に描き出す、注目の新・本格派の第二弾。本書はMWA賞三年連続ノミネートの作者の、出世作である。

初版

1984年(670円)

重版

入手

amazon

ISBN

4-15-001428-0

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