タイトル | ドアのない家 |
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原題 |
The House without Door | ||
発表年 |
1950 | ||
著者/訳者/解説 |
トマス・スターリング/佐倉潤吾/佐倉潤吾 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
251 | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ507 |
ハンナ・カーペンターは、まだうら若い娘時代、ニューヨーク、マディスン街のホテルの一室を借り、そこに閉じこもったまま、世間との交渉を一切断ってしまった。突然の父親の死と、それに続く失恋とが、徹底した人間嫌いに彼女を追いやったのだった。そして34年の歳月が流れたある日のこと─突然ハンナは街に出たい衝動にかられた。 現実の街は、想像を絶した別世界だった。魅惑にあふれ驚異にみちた、荒々しい世界だった。だが、皮肉にもその同じ夜、ハンナは恐るべき殺人の目撃者となってしまった。 自分はその夜殺されるかもしれないと言う、バーで知り合った男の家で開かれるパーティに、ハンナは行ったのだった。ところが、殺人を未然に防ぐつもりが、飲みなれぬ酒と雰囲気に酔って、彼女は途中で眠りこけてしまった。やがて目を覚ました時、男は頭を砕かれた無残な死体となっていた。犯人は五人の招待客の中にいる! 兇行の現場からホテルへ馳せ戻ったハンナは、34年間身を潜めたその部屋にこもって、彼女を追う殺人者の目を逃れようとするが……殺人者はやがてその執拗な爪をホテルにまで向けてきた。 そして一方、事件を追求する警察もまた、必死になって目撃者の所在を探っていた……。 異常な状況設定と意表をつく着想に加えての、強烈なスリルと本格的な謎が読者を魅了する。スターリングがミステリ作家としての地歩を築いたデビュー作。 |
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初版 |
1959年 | ||
重版 |
1984年再版(760円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000507-9 |