タイトル | 一日の悪 |
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原題 |
The Evil of the Day | ||
発表年 |
1955 | ||
著者/訳者/解説 |
トマス・スターリング/恩地三保子/都筑道夫 | ||
カバーデザイン |
勝呂忠 | ||
ページ数 |
217(巻末「異色の新人」) | ||
あらすじ(解説文) |
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出版 |
早川書房 ハヤカワポケットミステリ422 |
その奇妙な装飾が施された古めかしい屋敷に足を踏み入れた時から、シリアは「死」の存在を感じていた。シリアが、ここヴェニスに来たのは、彼女がお相手役を務めるシェリダン夫人のもとに、一通の手紙が舞い込んだためだった。「私は今、莫大な財産を持ったまま死に臨もうとしている。臨終の床を看取ってくれるものとてなく……。今、私が欲しいのは、ただ一人の友人の温かい手なのだ。もしできるのなら、私の息のあるうちにお出で願えないものだろうか……」差出人はセシル・フォックス。シェリダン夫人には、遠い過去につながりのある名前だった。彼女は早速、高価な贈り物をたずさえ、シリアを伴ってやってきた。 だが、フォックスの屋敷に着いてみると、二人の先客があった。もとアメリカ有数の富豪の息子アンソン・シムス、イギリス貴族の後裔ヘンリイ・ヴォルターである。 同じ文面の手紙を彼らも受け取り、同じように贈り物を持ってやって来ていたのだ。やがて、三人は別々にフォックスの前に通され、彼が財産を三人のうちの一人に遺すつもりでいることを知らされた。今は貧乏暮しをしている三人には、喉から手の出るほど手に入れたい金だった。そしてその夜、シリアが様子を見に行くと、シェリダン夫人はベッドの上で冷たくなっていた。目の前にぶら下がった莫大な富……一軒の屋敷に閉じ込められた人間たちの、恐るべき死と悪夢のゲームが始まったのだ! ミステリの本場イギリスが生んだ異色の作家トマス・スターリングが、五年の歳月を費やしてものした意欲作。 | |
初版 |
1958年 | ||
重版 |
1983年再版(680円) | ||
入手 |
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ISBN |
4-15-000422-6 |