ホラー小説の分野で大活躍をしていたイギリスの小説家W・H・ホジスンが生み出したゴースト・ハンター。
即ち怪異小説につきもののおどろおどろしい空気を解きほぐし解説を加え、最後には怪異を鎮める役どころを務めます。
シャーロック・ホームズの時代に誕生したキャラクターで、同時代の個性溢れる名探偵同様、極めて風変わりな性向をもち、また常に何かを考えているもののそれをなかなか表には出さないというとっつきにくさもあります。
しかしいつも友人4人に招待状を出してチェルシーのチェインウォーク472番地にある彼の家に呼び集め、夕食をともにしながら怪異現象が時には人為的な詐術であり、また時には真正のものであることを明らかにするなど、心霊現象の源となっているものを発見し、皆に真相を語って聞かせてくれます。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 | |
1 | 幽霊狩人カーナッキの事件簿 (幽霊狩人カーナッキ) |
1914 | 創元推理文庫536-2 角川ホラー文庫('94) 国書刊行会 ドラキュラ叢書8('77) |
クイーンの定員53 1947年に増補版 |
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1 | 礼拝堂の怪 (見えざるもの) |
1912 | |||
2 | 妖魔の通路 (魔物の門口) |
1910 | |||
3 | 月桂樹の館 (月桂樹に囲まれた館) |
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4 | 口笛の部屋 (非響の部屋) (口笛の鳴り響く部屋) |
朝日ソノラマ文庫「神の遺書 恐怖の一世紀4」('85) | |||
5 | 角屋敷の謎 (街はずれの家) |
歳月社「幻想と怪奇」2号('73) | |||
6 | 霊馬の呪い (見えざる馬) (幽霊馬) (見えない馬) |
河出文庫「恐怖通信 II」('87) HMM'74.7 |
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7 | 魔海の恐怖 (ジャーヴィー号の怪異) |
1929 | |||
8 | 稀書の真贋 (発見) |
1947 | |||
9 | 異次元の豚 (外界の豚) (妖豚) |
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10 | 探偵の回想 | 1910 | 創元推理文庫版のみ 作品2~5の要約 |
【参考】「幽霊狩人カーナッキの事件簿」(東京創元社 創元推理文庫)