最初の安楽椅子探偵
イギリスの作家M・P・シールの生み出した、シャーロック・ホームズのライヴァルの探偵にして、史上初の安楽椅子探偵としても有名な探偵です。
ロシアの由緒正しい貴族の出身で、王位を継ぐ身でありながらあまりにも一途なあまりにも不幸な恋に殉じ、祖国を追われ、イギリス南西部の片田舎の古城でエチオピア人の従僕ハムを従えて隠遁生活を送っています。
その探偵方法は”安楽椅子探偵の始祖”であるとおり、語り手である「私」から事件のあらましを聞いただけで、その博識と推理力によりたちまち事件をしてしまうという、安楽椅子探偵の典型的なパターンです。
ザレスキーものはホームズの「最後の事件」の頃に3作品が発表されただけで、その後ずっと書かれませんでしたが、それから50年後にエラリー・クイーンの主催する短編コンテストに応募するために1編かかれました。
これについての顛末は著者シールの紹介のところに詳しくありますので省略させていただきますが、何とも劇的な運命を辿っています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 | |
1 | Prince Zaleski (プリンス・ザレスキーの事件簿) |
1895 | 創元推理文庫186-1「プリンス・ザレスキーの事件簿」 | クイーンの定員19 | |
1 | オーヴンの一族 | ||||
2 | エドマンズベリー僧院の宝石 | ||||
3 | S・S | HPB250「名探偵登場1」('56) |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | プリンス・ザレスキー再び | 1945 | 創元推理文庫186-1「プリンス・ザレスキーの事件簿」 |