イギリスの小説家。寡作ながら探偵小説とスポーツ小説に、豊かな文学性を持ち込んだ作家として注目されました。
ロンドン大学を卒業後にイギリス連邦バルバドス共和国の大学で歴史学教授として教鞭を振るい、後に学長職も務めています。
ミステリ作家としては1930年にデビュー以来10の長編と1編の犯罪実話を発表していますが、中でも1948年に発表し、巨匠E・S・ガードナーも激賞した法廷ものの長編「首つり判事」でよく知られています。
ちなみにこの作品は邦訳もなされていますが、定本が抄訳版であったために最後の一章が丸ごと欠落してしまっているそうです。しかしそれでもちゃんと結末の意外性は保たれており、その欠落している一章で更にどのようなサプライズが待っているのか気になる所ではあります。
ミステリ以外にも戯曲や歴史、政治学書などを発表し、また小説家・劇作家として著名な弟パトリック・ハミルトンの伝記も書いています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | To Be Hanged | 1930 | - | |
2 | Hue and Cry | 1931 | - | |
3 | The Spring Term | 1933 | - | 普通小説 |
4 | Middle Class Murder (米 Dead Reckoning) |
1936 | - | |
5 | The Brighton Murder Trial | 1937 | - | ノンフィクション |
6 | Traitor's Way | 1938 | - | |
7 | Pro: An English Tragedy | 1946 | - | クリケットを主題にしたスポーツ小説 |
8 | 首つり判事 | 1948 | HPB497 | |
9 | So Sad, So Fresh | 1952 | - | 普通小説 |
10 | Too Much of Water | 1958 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | The Light Went Out | 1972 | - | 弟の作家パトリック・ハミルトンの伝記 |
【参考】「首つり判事」(早川書房 ハヤカワポケットミステリ)