映画脚本家としても活躍

ハリー・カーニッツ
(Harry Kurnitz)
〔別名　マルコ・ペイジ (Marco Page)〕

「古書殺人事件」
（1938年）
（早川書房）

　アメリカの小説家・脚本家。別名マルコ・ペイジ。

　脚本家として演劇、映画の脚本を数多く手がけていて、代表作も数多くあります。代表的なものとしてはピーター・セラーズ主演で映画化されたコメディ・タッチの舞台劇「暗闇でドッキリ」（1964）、ミステリーの女王アガサ・クリスティー原作「検察側の証人」の映画化「情婦」（1957）、アフリカ猛獣狩り映画「ハタリ！」（1962）、オードリー・ヘプバーン主演のロマンティック・コメディ映画「おしゃれ泥棒」（1966）などがあります。

　ミステリ作家としては1938年発表の「古書殺人事件」がもっとも有名で、これは古書業界の内実や古書にまつわるエピソードなどがふんだんに語られており、本好きなマニアには評判の一風変わったミステリになっています。

　作風としては、いつも古書・美術・音楽業界といった舞台背景が用意されていて、謎解きやトリックを楽しむというよりはそれらの業界の人たちの人物の描写を中心として物語は展開されることが多いのが特徴です。

■作家ファイル■

出身地

アメリカ、フィラデルフィア

学歴

ペンシルヴァニア大学卒

生没

1907年～1968年

作家としての経歴

1938

マルコ・ペイジ名義でミステリ長編「古書殺人事件」を発表

1941

ミステリ映画「影なき男の影」の脚本を担当

1957

アガサ・クリスティー原作の映画「情婦」の脚本をビリー・ワイルダーとともに担当、ビリー・ワイルダー監督で公開

1962

自身原作のアフリカの猛獣狩り映画「ハタリ！」が映画化される

1964

自身原作の戯曲「暗闇でドッキリ」が映画化される

1966

ジョージ・ブラッドショウ原作のロマンティック・コメディ映画「おしゃれ泥棒」がオードリー・ヘプバーン主演で公開。脚本を担当

シリーズ探偵

なし

代表作

「古書殺人事件」「殺人シナリオ」
「ハタリ！」「暗闇でドッキリ」

■著作リスト■

【長編】

【戯曲】

【映画脚本】

TOPへ