ジェームズ・ヤッフェとも表記。アメリカの本格推理小説家で、安楽椅子探偵ものの好シリーズとして名高い”ブロンクスのママ”の生みの親として知られています。
ミステリ作家としてのデビューは非常に早く、1943年、弱冠15歳の時に短編「不可能犯罪課」を〈エラリー・クイーンズ・ミステリマガジン(EQMM)〉に初投稿して、その作品の出来映えの良さで編集部を驚かせたといいます。
そしてその後1968年までに”不可能犯罪係シリーズ”の短編6作品と”ブロンクスのママシリーズ”の短編8作品を発表しました。
その後は作品の発表はなく長い間作家活動は停止していましたが、1988年、61歳になったヤッフェは突如20年ぶりに再びママを主人公とする長編「ママ、手紙を書く」を発表して、ミステリの世界にカムバックを果たします。
ヤッフェの作品は、上質のユーモアとツイストの利いたプロット、そして血なまぐさくないストーリーで、安心して読める本格ミステリといえるでしょう。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 | |
1 | 不可能犯罪課の事件簿 | 2010 | 論創社 論創海外ミステリ92('10) | 日本で独自に編纂 ポール・ドーンもの6編他全8編 |
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1 | 不可能犯罪課 | 1943 | |||
2 | キロシブ氏の遺骨 (キロシブ氏の骨) |
HMM'80.11 | |||
3 | 七口目の水 (喉を潤すこと7度) |
EQ'97.7(118) | |||
4 | 袋小路 | 1945 | HMM'78.10 | ||
5 | 皇帝のキノコの秘密 (皇帝の茸) | 早川文庫80-9「密室大集合 アメリカ探偵作家クラブ傑作選7」('84) HMM'82.7 宝石'58.3 |
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6 | 喜歌劇殺人事件 | 1946 | 早川書房「復刻エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン No.1-3」('95) EQMM'56.7 |
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7 | 間一髪 | 1953 | ノンシリーズ | ||
8 | 家族の一人 | 1956 | HMM'89.8 EQMM'57.10 |
EQMM短編コンテスト第2位('56) ノンシリーズ |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Nothing But the Night | 1957 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Poor Cousin Evelyn | 1952 | - | |
2 | The Good-for-Nothing | 1953 | - | |
3 | What's the Big Hurry? | 1954 | - | |
4 | Angry Uncle Dan | 1954 | - | |
5 | Mister Margolies | 1962 | - | |
6 | Nobody Does You Any Favors | 1966 | - | |
7 | The Voyage of the Franz Joseph | 1970 | - | |
8 | So Sue Me!: The Story of a Community Court | 1972 | - | |
9 | Saul and Morris: Worlds Apart | 1982 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Cliffhanger | 1985 | - | |
2 | Ivory Tower | 1998 | - | |
3 | The Deadly Game | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | The American Jews | 1968 | - |
【参考】「ママ、手紙を書く」(東京創元社 創元推理文庫)