密室短編のエキスパート
アメリカのミステリー作家で、主に不可能犯罪・密室殺人を題材とする短編ミステリを数多く発表しました。その大半がバナー上院議員を主人公とし、魅力的な舞台設定、謎の提出と巧みなプロット、独創的なトリックを扱っていて、本格ファンにはたまらない内容となっています。
第二次世界大戦に従軍し、戦後1940年代後半からバナー上院議員ものの短編を発表しはじめ、やがてドナルド・E・ウェストレイクも編集者を務めたこともあるという〈ミステリー・ダイジェスト〉というミステリ専門誌の編集者を務めるかたわら、自らも数多くの傑作短編を発表しました。
また同じ短編作家で不可能犯罪ものを扱っているエドワード・D・ホックと短編「行き止まりの階段」で合作したりしていて、不可能犯罪にこだわった作風で多くの読者を楽しませてくれます。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Hate Laughs at Locksmiths | 1947 | - | ドック・ヴィンセントもの 密室からの凶器の消失 |
2 | 海児魂 | 1953 | 早川文庫277-1「密室殺人傑作選」('03) HPB1161「密室殺人傑作選」 |
水中の密室 |
3 | The Bewitched Terrace (The Fraudent Spirit) |
1958 | - | 人間消失、生き霊の空中浮揚 |
4 | 狂った標的 | マンハント'62.6 |