アメリカの女流本格作家。海を題材にした絵や漫画の書き手であった父親の影響で小さい頃から芸術家を志し、南カリフォルニア大学に進学して映画や演劇について学びます。
大学卒業後は店員や銀行の出納係として働き、1942年に大学で学んだ芸術の経験を活かし、映画や演劇を背景にした作風の本格ミステリ長編「Murder Among Friends」を発表して作家デビューを果たし、以後1952年までに第1作で登場したロサンゼルス市警の大男リチャード・タック警部補の登場する本格ミステリを5作品発表しました。
それらの作品の中で代表作とされるのが1945年に発表した長編「死のバースデイ」で、アメリカのミステリ愛好家として知られるジャック・バーザンとウェンデル・H・テイラーによって高く評価され、1970年代に入って再刊されるなど古典的名作として位置づけられています。
またタック警部補シリーズの他にもジェーン・ベイノン名義でサスペンスを1冊と、本名で普通小説を4冊ほど発表しています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Murder Among Friends | 1942 | - | |
2 | Juliet Dies Twice | 1943 | - | |
3 | Meat for Murder | - | ||
4 | 死のバースデイ | 1945 | 論創社 論創海外ミステリ44('06) | |
5 | The Passionate Victims | 1952 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Cypress Man | 1944 | - | ジェーン・ベイノン名義 サスペンス |
(ジェーン・ルイス・ブランド名義)
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Love in the Hot-Eye Country | 1975 | - | |
2 | La Chingada | 1979 | - | |
3 | Malinche | 1980 | - | |
4 | Firebrand | 1983 | - |
【参考】「死のバースデイ」(論創社 論創海外ミステリ)