イギリスの小説家であり、ジャーナリスト、社会学者としても活躍した人物です。
マイクル・イネス、ニコラス・ブレイクと同じオックスフォードに学び、その後〈デイリー・ヘラルド〉紙などの編集に携わり、後に政治経済評論、伝記、小説などを多数発表するようになります。
ミステリ作家としては3長編を発表していますが、その中でも1940年に発表したデビュー作の法廷ミステリ「十二人の評決」が、証言ごとに揺れ動く陪審員の心の動きをメーターの針で図示するなどの面白い趣向を凝らしていて、当時の名作として絶賛されました。
この作品は日本でも江戸川乱歩が1935年以降の海外長編ベスト10の8位に挙げています。
また彼の姉は、夫婦でミステリ作品を発表した黄金時代の代表的作家G・D・H&M・コール(コール夫妻)の夫人の方であるマーガレット・コールです。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Somebody at the Door (戸口に誰が?) |
1943 | - | |
2 | The Ledger Is Kept | 1953 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 十二人の評決 | 1940 | HPB1684(改訳版) HPB179 別冊宝石17('52) |
乱歩の1935年以降の長編ベスト10・8位 |
【参考】「十二人の評決(改訳版)」(早川書房 ハヤカワポケットミステリ)