UK レイモンド・ポストゲート
(Raymond William Postgate)

十二人の評決
「十二人の評決」
(1940年)
(早川書房)

 イギリスの小説家であり、ジャーナリスト、社会学者としても活躍した人物です。

 マイクル・イネス、ニコラス・ブレイクと同じオックスフォードに学び、その後〈デイリー・ヘラルド〉紙などの編集に携わり、後に政治経済評論、伝記、小説などを多数発表するようになります。

 ミステリ作家としては3長編を発表していますが、その中でも1940年に発表したデビュー作の法廷ミステリ「十二人の評決」が、証言ごとに揺れ動く陪審員の心の動きをメーターの針で図示するなどの面白い趣向を凝らしていて、当時の名作として絶賛されました。
この作品は日本でも江戸川乱歩が1935年以降の海外長編ベスト10の8位に挙げています。

 また彼の姉は、夫婦でミステリ作品を発表した黄金時代の代表的作家G・D・H&M・コール(コール夫妻)の夫人の方であるマーガレット・コールです。


■作家ファイル■

出身地
イギリス、ケンブリッジ
学歴
オックスフォード大学セントジョンズ・カレッジ卒
生没
1896年11月6日~1971年3月29日
作家としての経歴
1940
法廷ミステリ長編「十二人の評決」を発表
シリーズ探偵
ホリー警部
代表作
「十二人の評決」

■著作リスト■

1 ホリー警部登場作品リスト

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 Somebody at the Door
(戸口に誰が?)
1943 -
2 The Ledger Is Kept 1953 -

2 その他の作品

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 十二人の評決 1940 HPB1684(改訳版)
HPB179
別冊宝石17('52)
乱歩の1935年以降の長編ベスト10・8位

【参考】「十二人の評決(改訳版)」(早川書房 ハヤカワポケットミステリ)
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