イギリスの作家で、イギリス人好みの上品なユーモアを織り交ぜた作風で人気を博した作家です。
計3つのペンネームを用いて作品を発表しましたが、本国イギリスではサーマン・ワリナー名義の作品が、アメリカではサイモン・トロイ名義の作品が高い人気だったそうです。
若い頃は演劇関係や映画館の映写技師の仕事に携わっていましたが、後に養鶏業に転職し、その傍ら雑誌に短編小説を発表していたといいます。そして第二次世界大戦中は飛行場で働き、戦後になってフルタイムの作家として活躍するようになりました。
彼の作品で人気を集めたのは60代の引退した事業家で愛書家のチャールズ・アンボーと人並み外れた大男のトフト大執事、口は悪いものの腕利きの私立探偵ジョン・フランクリン・スコッターのトリオの活躍するシリーズで、彼らのキャラクターとしての魅力と3人が織りなすユーモラスなやり取りが好評を博しました。
一方サイモン・トロイ名義ではスミス警部が主に探偵役を務めていますが、彼は決して頭脳派の超人探偵ではないものの、地道で粘り強い捜査活動で事件を解決していく努力型の探偵です。そしてまたその人情味溢れる性格から”西部地方のメグレ”とも評されています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Method in His Murder | 1950 | - | |
2 | Ducats Her Coffin | 1951 | - | |
3 | Death's Dateless Night | 1952 | - | |
4 | The Doors of Sleep | 1955 | - | |
5 | Death's Bright Angel | 1956 | - | |
6 | She Died, of Course | 1958 | - | トフト大執事未登場 スミス警部との共演 |
7 | Heavenly Bodies | 1960 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Road to Rhuine | 1952 | - | |
2 | She Died, of Course | 1958 | - | サーマン・ワリナー名義 チャールズ・アンボーとの共演 |
3 | Second Cousin Removed | 1961 | - | |
4 | Don't Play with the Rough Boys | 1963 | - | |
5 | 贖罪の終止符 | 1964 | 論創社 論創海外ミステリ15('05) | |
6 | No More A-Roving | 1965 | - | |
7 | Sup with the Devil | 1967 | - | |
8 | Swift to Its Close | 1969 | - | |
9 | Blind Man's Garden | 1970 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Halfway to Murder | 1955 | - | サイモン・トロイ名義 |
2 | Tonight and Tomrrow | 1957 | - | |
3 | Drunkard's End | 1960 | - | |
4 | The Golden Larntern | 1958 | - | |
5 | Waiting for Oliver | 1962 | - | サイモン・トロイ名義 |
6 | The Night of the Wolf | 1968 | - | ジョン・カーシー名義 |