イギリスの女流ミステリー作家アランナ・ナイトの長編小説シリーズで活躍するやもめの中年警察官探偵。
19世紀のヴィクトリア朝時代のスコットランドの首都エジンバラを舞台にした歴史本格ミステリーのシリーズで、2012年までに16の長編が発表されています。
エジンバラ市警察の警部補で、4歳の時に亡くなった父親も同じエジンバラ市警察の警官だったらしく、父親から聞かされた事件や不可思議な謎に想像力をかき立てられ、警察官になろうと幼い頃から決めていたといいます。
その風貌は背が高くがっしりとした強健な紳士で、金色っぽい髪をした若々しく感じのいい美丈夫ですが、記憶力に優れ鋭い観察眼を持ち家政婦のミセス・ブルックから「敵に回したら恐ろしい」と評される優秀な警察官です。
そして亡き妻との間に生まれた8歳と6歳の2人の幼い娘をオークニー諸島に住む彼の母親に預け、亡き妻の連れ子で新米医師として活躍するヴィンセントと一緒にニューイントンのシェリダン・プレイスに暮らしています。
義理の息子のヴィンスは初登場時21歳で淡い金色の巻き毛に長い睫に縁取られた深い青色の瞳を持つとびきりの美男子ですが、婚外子として生まれたことに引け目を感じ誕生日には荒れる彼はしばしばですが、妻を亡くした現在では彼の存在がファロの大きな慰めとなっているだけでなく、事件解決においても良きパートナーであり、彼の協力を得ながら捜査を進めていきます。
一方ミセス・ブルックは住み込みで家政婦として働いていますが、彼女はおしゃべりが少し過ぎるものの家政婦としては優秀で、料理の腕も素晴らしく家事も見事にこなしファロ家の家事の一切を取り仕切ってくれています。
謎解き犯人捜しが魅力のシリーズですが登場人物も個性的で魅力的、シリーズが進むにつれてどのような展開を見せるのかにも注目です。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 修道院の第二の殺人 | 1988 | 創元推理文庫277-19 | |
2 | エジンバラの古い柩 | 1989 | 創元推理文庫277-20 | |
3 | 蒸気機関車と血染めの外套 | 創元推理文庫277-21 | ||
4 | Killing Cousins | 1990 | - | |
5 | A Quiet Death | 1991 | - | |
6 | To Kill a Queen | 1992 | - | |
7 | The Evil That Men Do | 1993 | - | |
8 | The Missing Duchess | 1994 | - | |
9 | The Bull Slayers | 1995 | - | |
10 | Murder by Appointment | 1996 | - | |
11 | The Coffin Lane Murders | 1998 | - | |
12 | The Final Enemy | 2002 | - | |
13 | Unholy Trinity | 2004 | - | |
14 | Faro and the Royals | 2005 | - | |
15 | Murder in Paradise | 2008 | - | |
16 | The Seal King Murders | 2011 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | The Inspector Faro and the Edinburgh Mysteries | 1994 | - | |
2 | Inspector Faro's Casebook: The Second Omnibus | 1996 | - | |
3 | Inspector Faro's Casebook | 2012 | - | |
4 | Inspector Faro's Crime File | 2013 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Inspector Faro Investigates | 2001 | - |