ねずみ探偵ベイジル
(Basil of Baker Street)

　大のシャーロキアンとして知られるアメリカの児童文学作家イブ・タイタスの生み出した、シャーロック・ホームズを敬愛するねずみの国の名探偵。

　イギリスはロンドンのベイカー街２２１Ｂの地下に住み、秘密の通路を抜けて何度もホームズの部屋に通っていました。そしてホームズが友人のワトスン博士に聞かせている難事件の解決法をこっそりノートに取っているうちに自然と探偵学を学んでいったというのです。

　やがて自らもねずみの国に巻き起こる難事件をいくつも解決するようになる訳ですが、そんなベイジルの活躍を記録するのがベイジルの友人でワトスン役のドースン博士。物語はワトスン博士によってホームズの物語が語られていくのと同様に、ドースン博士によって語られていきます。

　このベイジル・シリーズは全部で５作品が発表され、ドイルの息子エイドリアンからも高く評価され、また「少年少女向けのホームズ・パロディでは、最初のすぐれた作品」と評され、大人にも親しまれたといいます。