旧き良き探偵小説を彷彿とさせる本格ミステリを発表
イギリスの小説家。大学で歴史学を学んだ後、セールスマン、コピーライター、編集者、ジャーナリストを経て1969年に作家デビューを果たします。
デビュー当初は現代風のスリラー小説を発表していましたが、4作目の長編「血染めのエッグ・コージイ事件」では、人里離れた古い屋敷オールダリー荘でミステリアスな殺人事件が発生し、そこに集まった人物全員が容疑者となって、最後に名探偵の推理によって事件の真相が解き明かされるという、まさにイギリス本格派黄金時代の旧き良き探偵小説を彷彿とさせるようなクラシックな舞台設定やトリック用い一躍注目を集めます。
なおこの作品で舞台となったオールダリー荘はその後「切り裂かれたミンクコート事件」でも再度物語の舞台となり、2003年に22年ぶりに発表された第3作「The Affair of the 39 Cufflinks(39個のカフスリンク事件)」と合わせて3作品のシリーズになりました。
本国アメリカでは他にユーモア長編「殺意の団欒」などでも知られていましたが、刑事コロンボシリーズの生みの親でもあるリチャード・レビンソンとウィリアム・リンクのコンビの手がけたミステリドラマ「ジェシカおばさんの事件簿」に脚本家として参加していたことでもよく知られています。また同シリーズのノベライズ版も何作か執筆しています。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 血染めのエッグ・コージイ事件 (血のついたエッグ・コージイ) |
1975 | 扶桑社ミステリー1054 文春文庫('88) |
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2 | 切り裂かれたミンクコート事件 | 1981 | 扶桑社ミステリー1060 | |
3 | The Affair of the 39 Cufflinks (39個のカフスリンク事件) |
2003 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | Assassin (暗殺者) |
1969 | - | |
2 | The Abolition of Death | 1974 | - |
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | The Alpha List | 1972 | - | |
2 | Appearance of Evil | 1977 | - | |
3 | Angel of Death | 1978 | - | |
4 | 殺意の団欒 | 1980 | 文春文庫('89) | ユーモアミステリ |
5 | Auriol | 1982 | - | |
6 | 証拠が問題 | 1988 | 創元推理文庫228-4 |
【参考】「血染めのエッグ・コージイ事件」(扶桑社 扶桑社ミステリー)