御手洗潔
(Kiyoshi Mitarai)

　国内本格ミステリの代表的作家の一人、島田荘司の生み出した素人探偵。初出では「清志」。

　長身痩躯で髪は長い髪をなびかせるなかなかの男前ではありますが、皮肉屋でマイペースな性格、そして生年月日は一度聞いたら忘れないにもかかわらずなぜかなかなか人の名前が覚えられないため、とっつきにくい印象を周囲に与えてしまうのは損な部分かもしれません。

　京大医学部に進学しますが、動物実験に反対した彼は大学を中退し世界各地を放浪した後、神奈川の網島で占い師を開業します。
そして同じ頃イラストレーターの石岡和己と出会い占い師を廃業。横浜の馬車道に転居し、彼をワトソン役として数多くの事件を解決に導くことになります。

　膨大な知識をもとにあっという間に謎を解決してしまう行動的な半面、躁鬱の気があるため鬱状態の時には何もできないほど無気力になってしまうという厄介な一面も持ち合わせている、何とも個性的な名探偵です。