イギリスの女流本格推理小説家パトリシア・モイーズの全ての長編に登場する、ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)の警部。
ロンドンに住みロンドン警視庁に勤務していますが、事件の大半は国外で発生。さながら観光ミステリーの様相を呈しており、その妻エミーと行く先々で事件に巻き込まれるというのがお決まりのパターンです。
年齢は初登場時は48歳で背が低く、灰色の髪に色の濃い眉と睫毛の見た目のさえない人物です。探偵としても名探偵というよりはただ勤勉で細心な警察官にすぎないのですが、ときどき〈おれの鼻〉と自称する直感的な力で事件を解決していきます。
妻のエミーは40になる、穏やかで忍耐強く、またユーモアを兼ね備えた明るく聡明な女性で、夫が事件に巻き込まれるときにはいつもそばにいてその手助けをするかけがえのない存在です。
このシリーズではこのようにティベット夫妻が2人で協力して事件を解決していくところに魅力があるといえます。
No. | 事件名 | 発表年 | 邦訳 | 備考 |
1 | 死人はスキーをしない | 1959 | 早川文庫37-1 HPB817 早川書房 世界ミステリ全集14('73) |
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2 | 沈んだ船員 | 1960 | 早川文庫37-3 HPB864 |
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3 | 死の会議録 | 1962 | HPB842 | |
4 | 殺人ア・ラ・モード | 1963 | HPB1067 | |
5 | 流れる星 | 1964 | HPB904 | |
6 | 大空に消える | 1965 | HPB1180 | |
7 | 殺人ファンタスティック | 1967 | 早川文庫37-2 HPB1025 |
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8 | 死とやさしい伯父 | 1968 | HPB1184 | |
9 | 死の贈物 | 1970 | HPB1165 | |
10 | 雪と罪の季節 | 1971 | HPB1357 | |
11 | 第三の犬 | 1973 | HPB1242 | |
12 | 死は海風に乗って | 1975 | HPB1430 | |
13 | ココナッツ殺人 | 1977 | HPB1326 | |
14 | サイモンは誰か? | 1978 | HPB1343 | |
15 | 死の天使 | 1980 | HPB1383 | |
16 | 死のクロスワード | 1983 | HPB1442 | |
17 | 死への夜行フェリー | 1985 | HPB1476 | |
18 | 黒い娘、白い娘 | 1989 | HPB1571 | |
19 | ブルー・ムーン亭の秘密 | 1993 | HPB1616 |